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自宅! 憂「あ、お姉ちゃん、おはよう。今日は早いんだね?まだ6時だけど…」 唯「ういおはよー。何かさー、夢で変な子が出てきて…」 憂「変な子…?あ、お姉ちゃん朝ご飯食べる?」 唯「うん、そうなんだよ。何かねー、軽音部のみんなでいる夢だったんだけどね。食べる食べるー」 憂「うん?」 唯「なんとっ!!私とりっちゃんと澪ちゃん、ムギちゃん、あずにゃんだけじゃなかったんだよ!!」 憂「へー…?」 唯「みんなでお茶して、部室で演奏して…名前も…。うーん~…」 憂「でも、軽音部って5人だけだよね?」 唯「うん。それは間違いないんだけど、その子が私たちと溶け込みすぎてて変な感じだったんだよね」 憂「変な感じ?」 唯「まるで、軽音部は6人が普通みたいなさ…」 憂「お姉ちゃん?」 唯「ごめんうい。やっぱり何でもないや、気にしないでっ!」 憂「?あ、うん。お姉ちゃんが良いならいいけど…」 憂は知らないみたいだけど、私はその子の名前も知っている。 いつもは起きたら断片的でしか記憶できていない夢だけど、妙に頭に残ってる。 確か名前は… 三浦 茜…? 唯「三浦…茜ちゃん…、知ってる気がする…。けど…」 また寝たら出てきてくれるかな。 通学路! 和「あら唯、おはよう。今日は珍しく早いのね」 唯「おはよー和ちゃん。ムムー!失敬な!」クネクネ 憂「おはようございます。和さん。今日は何時もより早いんですね」 和「周りに誰もいないし敬語じゃなくていいわ。生徒会の仕事が少し残っててね…。もうすぐ文化祭だし、やる事が沢山あって」 憂「あはは、やっぱり大変なんだね」 和「私達には最後の文化祭だし、みんなに良い思い出残してあげたいしね。…って、唯どうしたの?」 唯「おーっとぉさすが和ちゃん!!わたしが悩んでいることに気づいたんだね!!?」クネクネ 和「そりゃ人差し指唇に当てて上半身クネクネさせてれば何かおかしいって思うわよ…」 唯「まぁそれは置いといて和ちゃん!!ちょっと聞きたいことがあるんだけど!」 和「何を置いとくのかわからないけど。何?」 唯「軽音部って何人いたっけ?」 和「………はぁ?」 和「なるほどね。唯が昨日見た夢の中ではいつもの軽音部の5人以外にも、もう1人、別の人がいた…と」 唯「そーなんだよぉ。今でもすごーく覚えてるし…、いつもは夢見ても起きたら全然覚えてないから、何かヘンだなーって」 和「そうなんだ。それじゃ私、生徒会行くね」 唯「って、えー!??!ちょっと和ちゃん!もーちょっと考えてくれてもいいんじゃないかいぃ!というかまだ学校着いてないし!!!!通学路だし!!」 和「だって夢でしょ…それ。真剣に考えられる訳ないじゃない」 唯「和ちゃんのいけずぅ~…、これでもわたしは真剣なんですよ!」 和「そうなんだ。それじゃ私、生徒会行くね」 唯「2回目だよ!??!」 憂「(さすがに酷いような…)」 教室! 律「おーっす唯」 唯「あ、りっちゃんっ!早いんだね今日は!」 律「お前もな。あたしは日直だったのと、ドラムちょいメンテしたかっただけ」 唯「ふーん…、ねぇりっちゃん」 律「あー?」 唯「軽音部…、放課後ティータイムってさ」 律「ん?」 唯「…何人いるっけ?」 律「……はぁ??」 唯「ですよね。やっぱりその反応ですよね」 律「…なるほどな。6人目のHTTのメンバーか」 唯「おぉ!!和ちゃんとは違う反応だよ、りっちゃん!」 律「授業始まるぞ唯」 唯「」 律「1時間目は数学っと。そいや宿題やってねぇな…」 唯「りっちゃん酷いよ!!というかまだ30分以上時間あるよ!!教室にわたしとりっちゃんしかいないよ!!そして数学の宿題わたしもやってないよ!!!」 律「夢の中の話を真剣に考えろと言われても困るっつの…。宿題するか」 唯「はい」 数分後! 澪「おはよ。2人とも」 紬「おはようー」 唯「あぁ!!澪ちゃんムギちゃん!!!ちょっと聞いてほしいことあるんだけど!!!」 澪「どうした突然?」 律「宿題見せてくれ」 澪「そんなことだろうと思った…」 紬「私友達に宿題写させてあげるのが夢だったの~」 唯「ぶー!!!」 その後、澪ちゃんとムギちゃんに夢の事を話してみたけど、見事にスルーされましたとさ。 放課後!部室! 律「おう。…って唯だけか。そいや澪とムギはちょっと遅れるって言ってたっけな」 唯「ねぇりっちゃん。さっきの夢の話なんだけどぉ…」 律「うわ、まだそのネタ引っ張るのかよ」 唯「だっておかしいんだよ!!こんなにハッキリクッキリ覚えてるなんて!!」 律「はいはいわぁーったよ…。どうせ澪とムギはまだこなさそーだし」 律「で、ミウラアカネ…だっけか。あたしは聞いたこともないぞ。佐藤なら知ってるが」 唯「うーん…。私も実は昨日の夢までは知らなかったんだけどね」 律「その子の見た目とか覚えてんの?放課後ティータイムのメンバーってことはうちの学校の生徒なんだろ」 唯「!!!」 律「生徒じゃなければ唯の妄想確定だけどな」 唯「ぶー!りっちゃんてばまたそんなこと言う!!」 唯「…見た目はねー、んと、ポニーテールで凄く身長が高くて…、髪の毛がピンク色だったかな!」 律「ピンクて」 唯「胸がすっごいおっきかった気がするよ!!澪ちゃんよりも!」 律「ピンクて。髪の色がピンクて」 唯「あ、あと私はデビちゃんって呼んでた!!!」 律「ピンクでデビちゃんて」 唯「本当だってばぁ!!」 律「唯が真剣すぎるからちょっとは信じたいけどさぁ。さすがに髪の色がピンクの奴なんかうちの生徒で見たことないぜ」 唯「うむむ…」 廊下! 梓「ねぇ憂…」 憂「なにー?梓ちゃん。もう放課後だけど軽音部はいいの?」 梓「あ、行くけど。ちょっと気になることがあって」 憂「気になること?」 梓「うん」 純「おーっとォ!?ついに春が!?春がきたのか!?」 梓「いたの純。あとうるさい」 純「はい」 憂「で、気になることって?梓ちゃん」 梓「三浦…茜…さんって知ってる?軽音部のはずなんだけど、6人目の…」 憂「え?」 純「誰?」 梓「…2年生のはずなんだ…。同じクラスのはずなんだ。転校生で…」 憂「うちのクラスにはそんな子はいない…よね?」 純「いないね。夢でも見てるんじゃないの?もう放課後だけど」 梓「うん、夢」 純「…へ?」 梓「もう何日も連続で夢で見るんだよね。三浦茜さんって人と一緒にいる夢」 純「ちょっとちょっと、夢で出てきた人が現実にいるわけないじゃ…」 梓「みんなに忘れてほしくないって、何かそう言われてるみたいなんだ」 梓「でもうちのクラスどころか、2年生でも三浦茜さんって人はいないみたいなんだよね」 憂「…あ。何かお姉ちゃんも朝にそんなこと言ってたような…?」 梓「唯先輩が…?」 憂「うん。偶然かもだけどね。6人で演奏してたって」 梓「…」 純「あ、梓?」 梓「ゴメン、部活行って来る!またね!」ダッシュッ 憂「?うん。また明日ねー」 純「何がなんだかわからない」 部室! 澪「さて、お茶も軽く飲んだことだし練しゅ…、って梓がまだか」 律「アイスうめえ」 唯「……」 紬「…唯ちゃん?」 唯「ハッ!!!!!!!」 律「!ぶふぉっ、いきなり大声出すなよ!」 唯「りっちゃん!!凄い情報を思い出したよ!!!!」 律「へ?」 澪「唯また夢の話か…?」 唯「夢だけど!夢じゃなかった!」 紬「夢じゃなかったー」 唯「って違う!デビちゃん情報だよ!!」 律「はいはい…」 唯「なんとデビちゃん!公園で暮らしてるんだよ!!」 律「ここにきてホームレスかよ!!!」 澪「ゆ、唯…、いい加減にしてくれ」 唯「み、澪ちゃん」 澪「別に唯の夢の中の話を貶したいわけじゃないけど、それは夢で出てきた人物だろ?」 澪「確かに具体的に覚えてるのはちょっと不思議だけど、それに私達を巻き込まないでくれよ頼むから」 紬「あらあら」 唯「…うっ…ごめんね…、そうだよね」 律「(澪はピンク髪で高身長であだ名がデビちゃんだから、勝手に見た目想像して怖いと思ってるだけだなこれ)」 唯「よしっ!うん、夢の子は忘れることにするよ。今日は朝から今まで本当にごめんね、みんな!」 律「ほいよ」 「 「 「 待ってください!!! 」 」 」 パーン! 唯「あ、あずにゃーん!」 律「よう、遅かったな。今度からはメールして…」 梓「唯先輩が言っている夢の人…、私も知っています!」 澪「!!」ビクッ 唯「あずにゃん…?」 梓「三浦茜さん…ですよね。ピンク色の髪をした女の子…」 梓「身長が高くて、でも細くて、楽器は確か…」 唯「う、うん。でも…」 梓「私も夢で見ているんです…、何度も…」 唯「えっ」 律「は?お前…」 紬「あらあらまぁまぁ」 澪「見えない聞こえない見えない聞こえない」 梓「夢の中で、確かに三浦茜さんと言う方は放課後ティータイムの一員でした。一緒にお茶して練習して…ライブもしました」 唯「あずにゃん…」 梓「おかしいと思いませんか!私と唯先輩が揃って同じ人が登場する夢…、しかも実際に存在していない人の夢を見ているなんて」 唯「あずにゃん、デビちゃんが出てる夢見たの、一回じゃないんだよね?」 梓「…はい」 澪「おい2人ともいい加減にしろよ…、偶然だよ偶然」 梓「唯先輩が何回見ているのか知らないですけど。私はココ最近毎晩夢に登場してきます」 澪「ま、まいば…!?」ビクビクゥ 唯「私は昨日が初めてなんだよあずにゃん…、何とも不思議ですなぁ…」チラッ 紬「…りっちゃん」 律「ったくしょーがないなぁ…。」 澪「律っ!?」 唯「りっちゃんーっ!!」ダキッ!! 律「うわっと!!か、勘違いすんなよ。別に信じたわけじゃないからな!」 梓「律先輩っ…」 律「そこまで気にされてちゃ練習もまともにできないだろ、唯なんか今日の授業ほとんどボケっとしてたし」 唯「それはいつものことだよりっちゃんっ!!」 律澪「いばんな」 ……。 梓「夢で見た限りは2年生、しかも私と同じクラスだったような気がしたんですけど、三浦茜さんなんて方はいません…」 澪「ピ、ピンクの髪であだ名がデビちゃんだなんて…」 律「そこだよな。ポニーテールはともかく、ピンクに髪染めた奴なんて見たこともねーんだよなあ…」 唯「ピンク髪は地毛だよりっちゃん!!」 律「もっとねえよ」 みんなで色々話し合ってみたけど、結局この日は特に進展もないまま終わりました。 確かにピンクの髪してるなんて凄く目立つはずなのに、私を含めてみんな見たことないんだよねー… やっぱりあずにゃんが言った通り実在しない人なのかな… しかし次の日、まさかの出来事がっ! 通学路! 澪「おはよ、律」 律「……」 澪「?律」 律「……」 澪「お、おい聞いてr」 律「澪、おはよ」 澪「!な、なんだよ全く…」 律「ちょっと聞いてくれ。いや、聞き流してくれてもいい」 澪「な、なんだよ。それよりも今日の英語の宿題…」 律「三浦茜の夢みたわ…」 澪「えっ」 澪「えっ」 澪「い、いいいいいいいきなり何を言うんだ律っ!!?」 律「しょうがないだろ。出てきちまったんだからさ」 澪「わ、私を怖がらせようとしたって無駄だからな!!」 律「そんなつもりねーよ。それと三浦茜って奴、別に怖い奴じゃなかったぞ」 澪「ち、ちち違う!そういうことじゃないんだよ!」 律「じゃあなんだよ…ったく…」 律「あ…」 澪「今度はなんだ!?」 律「英語の宿題見せてくれ」 澪「…」 2
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戻る 茜さん、こんなオチって・・・・・。 いやこれで良かったのかな。 -- (通りすがり) 2010-10-19 22 05 20 マジカルアンティークを思い出した -- (名無しさん) 2010-10-19 23 28 50 今更… -- (名無しさん) 2010-10-19 23 35 24 当時のスレの盛り上がりを思い出したら切なくなってきた デビちゃん… -- (名無しさん) 2010-10-20 00 18 17 まだ読んでいないんだけど、読んでも辛くなるだけだったり? -- (名無しさん) 2010-10-20 00 47 06 こんなもんだよな、いい話だったよ。 -- (名無しさん) 2010-10-20 02 13 33 夢って忘れるか・・??ガキの頃見た夢すら完璧に内容覚えてるわ -- (真・けいおん厨) 2010-10-20 03 37 02 ↓そんな超絶記憶力を保有してるのは正真正銘の天才の貴方だけだw -- (名無しさん) 2010-10-20 06 21 16 切ないけど、こういう話も良いな。茜…。 -- (名無しさん) 2010-10-20 10 31 13 なかなか良かった。オチはアレだけど、三浦茜は俺らが作ったキャラだからな。 普通にけいおんに登場してたら何か納得できない所もあるよ。 -- (名無しさん) 2010-10-20 20 30 48 関係ないけど、感嘆符多すぎると読みにくいし逆に緊迫感無くなるな -- (名無しさん) 2010-10-25 14 27 11 何か切なくなってきた 当時のスレの盛り上がりが懐かしい・・・ -- (名無しさん) 2010-12-22 01 09 04 なにげに純が可愛い -- (名無しさん) 2010-12-30 17 11 16 茜「(いいなぁ、2人とも小さくて。私なんてデカイしデビちゃんだし…)」 ↑わたしは萌えた -- (名無しさん) 2011-02-01 22 13 02 当時を思い出すなー… -- (名無しさん) 2011-03-05 20 46 17 三浦茜って架空のキャラだと最近知った( ̄◇ ̄;) -- (あずにゃん) 2011-07-27 01 26 44 澪嫌な奴だなぁ -- (名無しさん) 2011-08-17 00 15 16 ↓友達の相談に対して自分を巻き込まないでくれとかな… -- (名無しさん) 2011-08-17 00 18 55 茜ちゃんかわいい… -- (名無しさん) 2011-08-17 00 32 28 そういや、架空キャラを去年に作ったっけ あれから一年以上も経過するのかぁ -- (名無しさん) 2011-12-05 05 24 41 茜さん個人的に好き。 -- (通りすがり) 2011-12-12 01 42 03 誕生日おめでとう。 -- (通りすがり) 2012-02-29 23 51 39
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105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 07 15 52.12 ID TfmaW5RJO 紬「はい唯ちゃんケーキ」 唯「わーい」 茜「(…おいしそう)」 グーギュルルルル 茜「あ…///」 梓「なんですか?今の音?」 これで連れ込まれるって感じ? 108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 07 17 25.62 ID 6ILDhR1P0 ドンガラガッシャーン! 律「ってぇー!!」 ドーン! 梓「こ・・・これは律先輩のくぱぁ!」 茜「・・・え?くぱぁ?」 梓「・・・しらないの?三浦さん。」 茜「う・・・うん。」 梓(私もこう純粋な時があったのね。) 澪「こ・・・こらぁー!何やってんだよ練習しろよ。」 142 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 07 50 44.25 ID asQFIJl+O 紬「茜ちゃん、バンドで金管はちょっと…」 茜「えっ…えっ…」アセアセ 律「とりあえず一通り楽器触らせてみっかwwwww」 …… でベースかラップ担当になる流れですね、わかります 166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 08 05 46.42 ID asQFIJl+O なずな「あ…あのっ…」アセアセ 茜「…えっ…ふぇぇ…」アセアセ 爽子「…は…はは…はい」アセアセ 的な電波を受信したがスルーしとくわ 258 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 13 16 54.59 ID oaLwZvCT0 律「うぉわ!どうしたデビちゃん!?フラフラじゃん!」 茜「ええ・・・ちょっと採血に行ってきまして・・・(ヒューヒュー)」 唯「ただでさえ細いのに採血までしたら干物になっちゃうよー」 茜「えへへ、でもちゃーんと見返りもあるんですよ・・・! 見てください、参加者はパンと牛乳をいただけるんデス・・・! しかも今回は看護師さんが『いつもありがとう』ってひとつおまけしてくれて・・・(ブワ)」 紬「デビちゃん、このお菓子持ってって(ブワ)」 茜「あ、ありがとうございます先輩!これで一週間は戦える!」 澪・梓「一週間!?」 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/11(木) 05 48 29.89 ID HqMFl1+bO 常にキョドった感じで再生されてる 茜「お、お砂糖ですか!?ひ、一つ?いやいやいややっぱりいいです、よかったです、武藤でいけます!!」 ごくごく 律「おい茜、それミルクだぞ?」 茜「!?ふみまふぇん。ごめんなさい、ごめんなさい、今すぐ戻します!!」ガチャガチャ 梓「ちょっ、おま」 がっしやーん 373 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/12(金) 04 16 55.12 ID U9U315Pn0 唯「け」 律「い」 紬「お」 澪「ん」 梓「!」 純「!」 茜「…」 382 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/12(金) 06 27 00.40 ID LXSelRd40 けいおん!ドラマ化決定!! けいおん!第1話『処女喪失!』 結城先生「静かに、大丈夫優しくするから暴れないで^^」 澪「んんっ・・・」 結城先生「初めてなんだ・・・^^」 澪「初めてで悪いかっ!」 結城先生「悪くないよ」 結城先生「むしろ嬉しい^^」 (ここでディープキス) 結城先生「かわいいよ・・・澪」 澪「ん・・・ん・・・ぅ」 澪「や・・・恥ずかし・・・いっ」 結城先生「隠さないで」 結城先生「キレイな胸だよ・・・もっと見せて」 澪「イヤ・・・イヤァ」 140 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/19(金) 01 55 22.70 ID Qf2XjZSi0 唯 「うぅ・・これ重いよぉ~・・」 紬 「シャランラシャランラ~♪」 (アンプを軽々持つムギ) 唯 「おぉ・・・」 茜 「頑張~れ日本!頑張~れ日本!」 (アンプを軽々複数持つデビちゃん) 一同「おおぉ・・」 308 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/19(金) 15 58 28.85 ID 71p353Nn0 引っ込み思案な不良ってのも萌えだな。 茜「…自分、不器用…ですから」 唯「で、デビちゃん!?」 159 :唯「ば っ た」:2010/03/20(土) 23 52 28.55 ID UVRj0vIN0 律「おいおい茜! この漢字なんて読むか分かるか!」 茜「飛ぶに、えっと・・・虫に皇帝の皇? んー難しい・・・」 律「なんだよ茜分からないのかよー、こんなの簡単だぜー?」 茜「んー、でも虫の皇帝って書くほどですし、相当凄い虫さんなんでしょうね」 茜「カブトムシかな。クワガタかな。でも絶対そこらへんですよね、なんたって虫の皇ですもん」 律「・・・・・・」 茜「百獣の王ならぬ百虫の王なんですよ。ライオン並みの昆虫ですよ。なんだろうなー」 律「・・・茜、これバッタって読むんだ」 茜「!?ふいっ!!?? ・・・・・・・・・・・キュウ」パタリ 律「気絶したぞー!! 茜が気絶したぞー!!」 649 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/22(月) 12 36 19.31 ID 1pjM/aHm0 ~春~ ああ、だいぶ暖かくなってきたな~。 あふっ……。 ぽかぽか気持ちいい。 あー、なんかまた眠くなってきちゃった。 だ、駄目~っ、寝ちゃ駄目だぁ~……。 だ、だ……めぇ……だ……よぉぉぉぉ……。 ね……ちゃ………。 だ……………め………。 かくんっ。 すー、すー、すーっ。 こうしてデビちゃん、遅刻決定。 150 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2010/03/25(木) 23 42 10.90 ID n4BrBcAO 「三浦茜の消失」 あ・・・あのぅ・・・ もし・・・もしもの話だけど わたしがここから消えていなくなっちゃったらどう思うかな? ほんのついさっきだって・・・ あっ、ごめんなさい つい変なひとりごと言っちゃいました でも もしかしたら軽音部のみんなが元気いっぱいに動き回っているころ わたしはまた転校しちゃってるかもしれない せっかくこうしてみんなと出逢えたのに いつかわたしの存在だけじゃなくって いないことが当たり前の世界になっちゃうと思うとこわい わたしの名前を呼んでくれたみんなありがとう そして・・・ 193 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/25(木) 21 43 43.55 ID JmR98Wy70 えーと、これは食べられる……。 これは食べられない……。 草をむしりつつ、きちんと振り分けしていくデビちゃんであった。 214 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/25(木) 23 09 56.17 ID JmR98Wy70 うんしょ……、うんしよ……。 蚊帳をもらってきたです。 これで寝ている時もバッタに襲撃されないです。 ふう……。 これで安心して寝れます。 でも…… 周りの木からは遠いし、どうやってこれ使えばいいのかなぁ……。 結局、蚊帳を準備する事が出来ないまま、デビちゃんは寝る事になるのでした。 313 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/26(金) 10 28 14.11 ID tsxmiFzZ0 「うーんっと……。えーっと……これだっ……」 私は勢いよく一枚のカードを抜き取る。 だが、そのカードは予想したものとはまったくの、いや、もっとも予想したくないカードだった。 「ほんと、こういう勝負ごとには弱いわよねぇ」 梓が少し呆れて私を見ている。 「ほんとだよねぇ」 優も笑いながら同意する。 それがなんか悔しくて、私は言う。 「いいもん。生死が関わってないから問題ないもん……」 「生死って……」 「茜ちゃん……」 二人の呆れかえった様な表情。 「……本当……だもん」 そして、それは事実だった。 その後の晩御飯をかけた勝負で、茜は圧倒的な強さを見せ付けたのだった。 403 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [] :2010/03/30(火) 17 25 32.21 ID vdHVKW20 ●律から見た軽音部の様子 「うふふふふ……」 紬が頬を染めて微笑んでいる。 「た、楽しそうね……」 その姿に、律は苦笑しながら声をかける。 「ええ、すばらしいです……」 そう答えるものの、潤んだ瞳は片時も目標から外そうとしない。 「あ、そ……」 律はそんな紬の見ている方向に目線を動かす。 そこには、唯に頬をすりすりされている梓とうっとりして澪を見つめながら教えを受けている茜の姿があった。 「うふふふ……。眼福~、眼福~♪」 「あはははは……」 律は苦笑して視線を動かす。 その先には、茜を熱心に見ているさわ子先生の姿。 「うーん、何が似合うかしら……。プロポーションがいいから……」 何やらぶつぶつ言っている。 多分、梓の次は茜をコスプレの餌食にしょうと考えているのだろう。 「ふう……」 自然とため息が出る。 そして、思う。 やっぱり、軽音部では、私が一番まともよね……と。 435 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2010/04/30(金) 23 39 54.17 ID dIINFaIo 唯「退屈だなー何か面白い事ないのぉ」 澪「じゃあ練習したらどうなんだ?」 梓「あ、今日転校生が来たんですよ」 唯「へぇー、どんな子?」 梓「それが髪の色が特徴的な子で…」 こっから入部まで書いてくれよ 866 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2010/05/14(金) 00 18 11.64 ID szPGZaw0 茜「今日もいっぱいむしったなぁ。つかれた~」 うとうと にゃあん 茜「・・・う~ん?野良猫?」 バシッ パクッ グイグイ 茜「あはは、髪の毛くわえないで~ってあいたたた・・・」 にゃあん バシバシッ 茜「やめてって・・・ふふふ」 なでなで にゃあん 916 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2010/05/19(水) 14 39 48.71 ID CJi1yl60 序章 「おい、みんな。よく聞いてくれ。俺の長期契約期間が終わって休暇がもらえるようだから、日本に行こうと思っているんだ。至急荷物を用意してくれ。」 え。私は予期していませんでした。あの日本へ、子供のころから行ってみたかった日本への帰省を。でも、お父さんはどうやって日本へ行くつもりなんだろう。 「奮発して飛行機で行くぞ。ただし武器を隠して持っていかないといけないからな。おい、ユーフォニアム取ってくれ」お父さんはなんだか無性にうれしそうですが、ユーフォニアムの中に小型の武器を・・・って密輸じゃないのかな…こんなことでたどり着けるんでしょうか。 (飛行機の中) ヒジャブってちょっと息がしにくいかも。傭兵だってばれないためだけにいろいろ工夫しているのでとてもいい環境での旅とは言えません。ここでまた雇ってもらえる契約をしてないそうなので、日用品を家に置いておくわけにもいかず、整理したり売買したりするだけに一日費やしたあと、すぐ空港へ出発しました。障害もなく飛行機に乗れ、ほっとしていると、飛行機に乗った記憶のない私は窓の景色に思わず子供のようにくぎ付けでした。日本には私が見たことないものもあるみたいです。 「おい茜、おまえは自分の名前の意味を知っているか。それはだな、茜草という小さな植物があるんだ。その植物は、ここの辺りでは見かけないが、花はとても華奢なのに根っこは薬や酒としても使われているんだ。父さんたちはそんな子になってほしかったから、茜と付けたんだぞ」ことあるごとにいつもお父さんはそう言っていました。よほど「茜」が気に入っていたんだろうなぁ。この言葉が私に草むしりへの意欲を引き出して、いつの間にか趣味になっていました。探してみても見当たらなかったあの花が日本にあります。私の目的はまずその花を見つけることです。日本ではあの虫に遭わないといいな。私は小さな島国に胸がはち切れるほどの思いを馳せていました。 963 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2010/05/22(土) 18 26 29.85 ID WxPn5KU0 幸せっていうのは、その時々に感じるものらしい。 いや、私はそう思ってる。 だから、私は今ここにいる事を神様にすごく感謝してる。 ぐうたらだけど、凄い才能とのんびり系癒しの唯先輩。 しっかり者だけど、怖い話とか痛い話が苦手で、それでもみんなの事をよく考えてくれる澪先輩。 無責任だけど、きっかけを作り出してみんなをひっぱるパワフルな部長の律先輩。 世間知らずでポヤポヤなのに、私よりも力が強くて気配りの出来る紬先輩。 なんか私に文句ばかり言っているのに、実は私の事を考えてくれているかわいい梓。 本当にいい人ばかり。 みんなに出会えて良かったって思う。 だから、私はすごく幸せ。 こんな日がもっと続いて欲しいと思う。 そして、精一杯今の生活を楽しもうと思っている。 それが、私に出来る事だから……。
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唯「それは地毛ですか?」 ID Ni8hKwIiO氏 68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 06 52 12.92 ID Ni8hKwIiO 唯「ねえねえムギちゃん、あのコの頭ピンクだよ?まっピンク!」 紬「あら可愛いじゃない」 93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 07 10 49.88 ID Ni8hKwIiO 澪「ゆ、唯、やめようよ」 唯「はい!そこのあなた!」 茜「は…はい?あたしですか?」 唯「それは地毛ですか?」 律、澪「いきなり単刀直入キタ―――――――――――!?」 茜「え?あ、あの…えと、そ、そうですよ、悪いですか?」 唯「おお」 律、澪「うわ、地毛なんだ…」 茜「…何この人達?」 240 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 11 49 53.12 ID Ni8hKwIiO 唯「憂ー!」 憂「あ、お姉ちゃ……って、あ、ピンクの転校生のコだ」 茜「…うう…」 憂「あぅあ…えと…その…あの…、あはは、えと、その、ごめんなさい…」 唯「だよねーすごいよねーまっピンクだよー。地毛なんだってー」 茜「あの…髪の毛、触らないで欲しいんですけど……」 唯「ピンクでふわふわー。デビちゃんの髪の毛 ふわふわでお日様みたいな匂いがするんだよー、憂もやってみなよー気持ちいいよー」 憂「デビちゃ……ん?」 茜「あの……その呼び方もやめて欲しいんですけど」 唯「ふわふわー」 246 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 12 29 31.08 ID Ni8hKwIiO 紬「はーい、今日はマドレーヌにしてみました」 律「うほ!きたきた!」 唯「わーい」 梓「先輩、練習しましょうよ…」 律「そういえばさ茜んちってさ、どの辺?」 茜「え?」 唯「はいはーい、律っちゃん隊長!それあたしも気になります」 茜「えと、その…、あの、駅前の、こ、公園の近く…かな?」 唯「へーそうなんだー」 茜「って言うか、公園の…………げふんげふん! な!なんでも、ありません!あははは」 澪「?」 254 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 12 51 38.74 ID Ni8hKwIiO 澪「ん?それって?」 茜「あ、すみません、タッパーです。 紬先輩のマドレーヌすごく美味しかったので、 その……お母さんにも分けてあげようかな、なんて」 梓、澪、律「ピンクなのに、いい子だー!」 唯「でも、ホント美味しいよねー、ね、ムギちゃんもういっこ頂戴」 紬「はいはい、まだあるから、足りなかったら言ってね?」 茜「え!あ、あの!その!あたしも…モウヒトツモラエマスカ!!?」 唯「おお!デビちゃん本気の目!?」 256 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 13 05 57.53 ID Ni8hKwIiO 澪「じゃあ今日はそろそろお開きかな」 唯「ええ、もっと食べたいー」 梓「うう…今日も練習できなかった……」 律「じゃあ、あたしは鍵返してくるから、みんな先に行ってて」 さわ子「はい、お疲れ様ー」 茜「あの、先生?」 さわ子「はい?」 茜「軽音部っていつもこんな感じなんですか?」 さわ子「そうねえ、だいたいこんな感じかしら」 梓「こんな感じじゃ困るんだけどな……」 茜(…食料が手に入る……食料が手に入る……しかも売店に近い…)ブツブツ さわ子「三浦さん?」 260 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 13 24 22.86 ID Ni8hKwIiO 公園 段ボールの家 茜「お母さんただいまー」 茜母「おかえり茜」 茜「見てお母さん、食べられる草、こんなにたくさん取れたよ」 茜母「まあまあ、茜、頑張ったね」 茜「えへへ、それとね、はいこれ」 茜母「まあ、どうしたのこれ」 茜「学校でね友達にもらったの、一緒に食べよ?」 茜母「そうね、それじゃちょっと早いけど晩御飯にしましょうか、 茜悪いんだけど噴水の水を汲んできてくれる?」 茜「わかったー!そういえばお父さんと連絡ついた?」 茜母「それがまだなの、ごめんね茜」 茜「アフガニスタンだっけ?」 284 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 14 51 38.54 ID Ni8hKwIiO 唯「律っちゃん隊長!あれを!」 律「おお!あれに見えるはピンクデビ軍曹ではないか!…って何やってんだ?あいつ」 茜「んしょんしょ、ふーっ、アカザとノビルとカタバミがこんなにたくさん採れたよー えへへ、お母さん喜んでくれるかなー」 律「やっほー茜ー」 唯「ねえねえ、デビちゃん、こんなとこで何してるのー?草むしり?」 茜「げっ!?せ、先輩!?いや、これは、あの、その…」 律「ふむ、誰にも何も言われず、自ら公園の草むしりをするとは、 なんと立派な行為だ!どうれ、あたしも手伝ってやろう」 唯「それじゃあ、あたしも手伝うよー。みんなでやればすぐに終わるよ。ね?」 茜「い、いいですよ。って、あー!それはオニタビラコ!それはこっちです! そっちは捨てるヤツだから、そこに混ぜちゃダメです!」 律「オニ???」 唯「へえ、デビちゃんてこういうの詳しいんだねー、ピンクなのにすごいよねー」 茜「いえ、あの、その……って、あの、髪の毛ネタ、いつまで引っ張る気ですか?」 唯「だってふわふわだもんー」 322 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 18 33 12.11 ID Ni8hKwIiO 唯「ねえ律っちゃん、あずにゃんさ、昨日デビちゃん家に行ったんだって」 律「へえ、どんなだった?」 梓「え?あ…あの…え…えと…それが…その…、昨日、茜さん、学校お休みだったじゃないですか ……その……プリントを届けに行ったんですが……」 ~~~回想~~~公園 段ボールの家 梓「……………………こ…ここ……ここここけ………」 茜「…げっ、…な…中野さん?」 梓「あ…茜さん?こ……こここ……れは………」 茜「……あの……ごめんなさい、びっくりしたでしょ?」 茜母「あら、茜のお友達?わざわざこんなとこへ」ゴホゴホ 茜「あ、もう!お母さん、身体の調子悪いんだから寝てなきゃダメよ」 茜母「ごめんなさいね、ちょっと風邪気味で」ゴホゴホ 梓「……あの…これって……」 茜「立ち話もなんだから入って?」 梓「入れるの……かな?」 茜「大丈夫だよ、……4人までなら。あ、今何か出すね?と言っても噴水のお水しかないんだけどね」 梓「ははは……あ、これプリント………」 ~~~回想終わり~~~ 唯「……あずにゃん?」 梓「……え?…ふ、普通の家でしたよ?は、ははは」 律「何故そこで目を逸らす?」 333 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 20 27 50.61 ID Ni8hKwIiO 和「ねえ、唯」 唯「なあに和ちゃん」 和「最近、軽音部に入り浸ってる、あの転校生のコ…えと、なんて言ったっけ?」 唯「ん?デビちゃんのこと?」 和「んー、そんな名前じゃなかったような…、とにかくあのピンク色のアタマのコよ」 唯「だからそれデビちゃんだよ、三浦茜ちゃん」 和「……そうそう、そのコ、ってか、普通に茜ちゃんって呼んであげたら?」 唯「それがねあのね、デビちゃんさ、あの髪の毛さ、地毛なんだって、もうびっくりだよね」 和「だからなんでデビ……いやそうじゃなくて」 唯「ん?」 和「あのコ、軽音部への入部届けまだ出てないんだけど、いいの?」 唯「え、律っちゃんがもう出したって言ってたよ」 337 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 20 59 33.14 ID Ni8hKwIiO 和「ホントに律ったらしょうがないわね。いいわ、私から律に言っとくから」 唯「ごめんね和ちゃん」 和「それはそうと」 唯「なあに和ちゃん」 和「ねえ、あれって本当に地毛なの?」 唯「え?デビちゃん?そうだよー地毛だよ、なんかもうお日様の匂いがしてふわふわなんだよー」 和「ふー、世の中わからないことだらけだわ」 342 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 21 54 53.25 ID Ni8hKwIiO 憂「あっ!梓ちゃーん、こっちこっち」 梓「ごめーん、まった?」 憂「ううん全然平気、それじゃ行こっか」 梓「うん、今日は春物の服見るんだっけ」 憂「あ、そういえばさ、こないだ三浦さんをね、これから行くデパートの地下で見たよ」 梓「えっ?茜さん?」 憂「なんかね、こう、タッパーにね、試食の串をねさささっと」 梓「……………」 憂「でね、何してるのかなーって声かけたらね、びくーっとして、 違うんです!料理の勉強に使うんです!って言いながら振り返らずに逃げちゃったの」 梓「……………」 憂「三浦さん、ああいうとこで料理の勉強してたんだなあって。なんか悪いことしちゃったかな」 梓「……うう…」 憂「あれ?梓ちゃんがなんで泣くの?」 357 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 23 16 45.34 ID Ni8hKwIiO 律「進路相談の三者面談かー」 澪「もうすぐ受験だもんねー。あーあ、高校生活もあっという間だなー」 唯「ねえねえ、そーいえば、デビちゃんのお父さんって何してる人?」 茜「ふえ?」←ケーキを食べるのに夢中 梓「…あ……」 ~~~回想~~~公園 段ボール家の中 茜「ごめんね、家ってお父さんが外国で行方不明になっちゃってて 仕送り止まっちゃって、前に住んでたアパート出ることになっちゃったの」 梓(いきなり重いのキタ――――――――――!!)ドーン 茜母「私が働くから」ゴホゴホ 茜「いいよ、もうちょっとしたらあたしがバイト始めるからお母さんは休んでて?」 梓「…あ…あぅあぅあぅ………」 茜「あ、あのね、お父さんね、死んじゃってるわけじゃないと思うの、多分」 梓「え?」 茜「だってお父さんこないだまでサウジアラビアで傭兵やってたんだもん」 梓「は?」 茜「今はアフガニスタンだっけ、スリーピングなんとかって言ってたもん、多分大丈夫だよ、あはは」 梓「……………………」 ~~~回想終わり~~~ 律「で、茜のお父さんってどんな人?」 茜「え…えと……」 梓「わーわーわ―――――――!ひぐっ、ぐすっ、えぐっ!うわああああああああ!」 唯「あ…あずにゃん?」 366 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 23 53 48.50 ID Ni8hKwIiO 和「こら律!三浦さんの入部届けまだ出してなかったでしょ?」 律「あ…」 澪「…お前、まだ出してなかったのか?」 律「……あー、えへへ、それがー、そのー、まだ……だったりして」 茜「う…ひぐっ、や、やっぱり、あ…あたし、いらないコ、だったんですね!?どうせあたしなんて髪の毛ピンクだし!」 唯「あー、律っちゃん、デビちゃん泣かした!」 梓「律先輩ひどいです!」 368 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 23 54 44.28 ID Ni8hKwIiO 律「だ、大丈夫!ここにあーる!」 唯、梓、澪、紬「うわぁ、くしゃくしゃだー!」 和「…もう、仕方ないわね。いいわ、後で私が書き直してあげるわよ」 律「やっぱりあんたいい人だー!」 紬「これでようやく茜ちゃんも、軽音部の一員ね」 律、唯「ようこそ!軽音部へ!」 梓「…え?このタイミングで?!」 澪「……」 茜「あ、はい、あの…よろしくお願いします」 唯「そいえばさ、茜ちゃんて何を演奏するの?ギター?ベース?」 茜「あのう、ユーフォニアムなんですけど」 澪、梓、律、紬「え"っ?」 唯「ゆ……ゆーふぉ?」 375 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/09(火) 00 20 20.98 ID AihTWHZ6O 茜「あの…これ、なんですけど」 唯「おおお!オーケストラだよ、律っちゃん!」 律「へえ」 紬「うわぁ綺麗」 澪「すごいな、これ」 茜「はい、これお父さんのなんです」 梓「あ…」 茜「あの…今のところに引っ越すのに、これだけは持ってきたんです」 澪「え?これだけ?」 梓「あぅあぅあぅわーわーわああああああ!」 唯「あ…あずにゃん?」 紬「あのう……ところで、これってバンドで使えるのかな?」 澪、梓、律、茜「あ……」 唯「……え?使えないの?」 455 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/09(火) 12 53 14.84 ID AihTWHZ6O 唯「ゆ……ゆーふぉにあむ?」 澪「そう、ユーフォニアム。こういう金管楽器のひとつだよ、トロンボーンのいとこみたいなもんかな? ユーフォニウムって言い方もあるみたい。私もね、実際に見るのは初めてなんだけどね」 唯「へえ。なんかこうオーケストラって感じだよね」 梓「オーケストラというか、クラシックジャズというか…」 茜「そ…そうですよね、ロックバンドでこういうの、やっぱり変ですよね?」 律「…でもさ、こういうのも意外とアリなんじゃね?」 紬、梓、澪「えっ?」 澪「そ、それは軽音部としては、ちょっと新し過ぎるんじゃ…」 456 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/09(火) 12 55 29.78 ID AihTWHZ6O 唯「ねね、デビちゃん、ちょっと吹いてみて?」 茜「え?あ、あたし、そんな……」 唯「いいから、ね?」 茜「それじゃ…あ、あの、…あたしのお父さんもね、 こうやってこれ吹くの好きだったの」 梓「あ…」 ……ぶ……ぶお 梓「?!」 ……ぼぶおおおおぼええええええええええええええ 梓、紬、澪、律「ひどい騒音キタ―――――――!」 唯「……えと…ホラ貝?」 460 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/09(火) 13 56 07.38 ID AihTWHZ6O 茜「ふぅ……あ、あの……どうでしょう?」 律「い、いやあ、実に個性的な音色だねえ!あは、あははは」 紬「そ…そうねえ」 澪「もうちょっと音に高低差を付けるといいんじゃないかな?ね?梓もそう思うでしょ?」 梓「え?えーと……」 唯「ね、ね、デビちゃん」 茜「は、はい、何でしょう?」 唯「デビちゃんてさ、下手くそだね」 茜「はぐぅ!」 澪、梓、紬、律「バッサリだー!」 461 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/09(火) 14 14 42.18 ID AihTWHZ6O 唯「でも、これを吹いてるときのデビちゃん、すっごい楽しそうだったよ。 だからあたしは、デビちゃんはこのラッパでやるべきなんだと思うよ」 茜「え?」 梓「唯先輩…」 澪「ラッパじゃなくて、ユーフォニアムな」 律「まあ唯がそう言うんだったら仕方ないか、この分じゃ、猛練習が必要みたいだけどな」 茜「はい!」 紬「じゃあ、みんなで練習しましょうか」 唯「おー」 茜「あ、一曲だけできる曲があるんですよ?」 ぶおぶえびーべぶお、ぶおべびべぼぶええええええ 梓「じゅ、重低音チャルメラ………」 唯「おお」 澪、律、紬「お前もか――――――!」
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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/17(水) 23 55 33.23 ID EAx6Z6nO0 澪「・・・え?」 律「茜、その曲もしかして・・・・」 茜「Paboのデビュー曲ですよっ!最近超人気ですよね!めちゃくちゃかわいいですっ!」 澪「いや・・・Paboってなんだっけ・・・しかも結構前の曲だろ」 茜「Paboはヘキサゴンのユニットで・・・あと最近テレビ見れてないんですよ・・・テレビ回線を公園に引くのって結構大変で・・・」 律「待て、いろいろおかしいぞ」 唯「デビちゃん、勝手に他の家の回線使っちゃってるのー?」 茜「勝手にだなんて・・・ちょっと借りてるだけですよ」 律「完全に盗人の言い訳だな」 澪「でもこの間家におじゃましたときはちゃんと映ってたよな」 茜「あの後バッタが出て・・・」 律「あちゃー」 茜「バッタを潰すために大きな石を投げつけたら、テレビにぶつかって動かなくなっちゃったんです」 紬「あらあら」 唯「修理とかには出せないの?」 茜「もともと拾い物だったんで・・・しかも修理代は出せませんし」 茜「でも草むしりのアルバイトを始めたんで頑張ってお金貯めます!」 律「そんなバイトあるのか・・・お前にうってつけだな」 茜「そうなんですよ!もう楽しくお金が稼げるなんて最高です!」 澪「お給料はどのくらいなんだ?」 茜「小さい草は一本3円で、大きい草は一本5円ですかね」 律「なにその区分け」 茜「でもすっごく楽しいんですよ!上手く場所取りできると一時間に600円は稼げますし」 澪「上手くいってもそんなには稼げないんだな・・・」 律「上手くいかなかったら?」 茜「それは・・・100円くらいですかね・・・」 律「安っ!自給100円って訴えられるレベルだぞ」 茜「全然草がないさら地みたいな場所にあてられることもありますし・・・」 律「しっかりしろよ草むしり業者」 澪「そもそも歩合制っておかしいよな」 茜「でも上手く根から抜けるとすっごく楽しいんですよ!」 律「いや、聞いてないし」 唯「もっといいバイトあるよー?」 澪「そうそう、女の子が肉体労働は良くない」 茜「いいんですっ!楽しんでますから!」 紬「でも無理はしすぎないほうがいいわよ?」 紬「なんだったら私の家に・・・」 茜「大丈夫です!一人でも生き残らないと!」 律「戦場かよ」 紬「でも大変だったらいつでも頼ってね」 唯「辛くなったらいつでも相談してね!デビちゃん!」 澪「みんな助けになるからな」 」 律「頑張れよー!」 茜「ありがとうございます!精進します!」 律「硬派なんだな」 梓「こんにちはー」 唯「あっ、あずにゃんきたー」 ~バイト先~ 業者「えーとじゃあ三浦さん、これ今日のお仕事ね」ピラ 茜「ありがとうございます!えーと場所は・・・」 茜「おっ!学校の近くだ!」 茜「今日は頑張るぞ~」タタタ ~草むしり予定地~ 茜「よーし!今日こそは・・・」 茜「あっ・・・・」 茜「また・・・・さら地・・・・」ガクッ 茜「しかもこの草を焼き切ったような跡・・・たしか前にもあった・・・」 茜「触ってみるとちょっと温かい・・・」 茜「こんなことできるのは一人しかいない!」 茜「お父さん!」 振り向くと、そこには筋肉質な男の姿 父「伝説の傭兵と謳われているこの俺でも、娘の眼はごまかせんか・・・」 茜「なんでこんなことを・・・」 父「お前に楽させたかったんだ・・・だから望遠鏡で場所を覗き見たら、先回りしてレーザーで草を全部焼き切った」 茜「この仕事歩合制なんだよっ!抜いた草を持って帰らないとお金もらえないのっ!」 父「な、なんだってーーー!!」 茜「もう・・・」 父「この通り、悪かったよ。しかしたくましくなったな、茜」」 茜「お父さん!」 父「でももう時間のようだ!達者で暮らせよ!」 茜「うん!ありがとー!」 茜「あっ!」 茜「ユーフォニアム、ありがとうー!」 娘の感謝に無言で答え、父は去って行った ~部室~ 茜「ってことがあったんですよ!」 梓「すごいお父さんですね・・・」 唯「でもやさしいお父さんだね!デビにゃん!」 茜「はい!お父さんは伝説の傭兵ですから!」 律「それは関係ないと思うぞ」 澪「おーいそろそろ練習始めるぞー」 ~練習後~ 律「いまひとつみたいだな、茜」 澪「ユーフォニアムじゃ家で練習出来なそうだしなあ・・・」 唯「あの音じゃ近所迷惑になっちゃうからねー・・・」 茜「すいません・・・迷惑かけちゃって・・・」 梓「茜は目立つからね、練習しないとライブで大変かも・・・」 唯「でもどうしたら・・・」 紬「そうだわ!」 紬「うちの楽器店にサイレント・ユーフォニアムが置いてあったわ!」 唯「さいれんと・ゆーふぉにあむ?」 紬「ユーフォニアムの音を消音してくれる機械よ、これがあればこうえ・・・家でも練習できるわ!」 律「ユーフォニアムにもあるんだなーそういうやつ」 澪「よしっ!じゃあ今度の日曜日にみんなで見に行ってみよう!」 茜「い、いえっ!悪いですよそんなの!お値段はどのくらいですか?」 紬「定価は2万円くらいだったかしら・・・」 茜「2ま・・・ごめんなさい・・・ちょっとお金が・・・」 紬「いいじゃない!とりあえず見てみたら?」 茜「でも・・・」 紬「値・引・き、してくれるかもしれないわよ?」 茜「じゃあ・・・見てみるだけなら・・・」 澪(そうか・・・茜はムギの値引き交渉を見たことないんだったな・・・) ~日曜日、待ち合わせ場所~ 澪「茜遅いなあ、なにかあったんじゃ・・・」 茜「すいませーんっ!遅れちゃいましたー!」 律「おい遅いぞ!・・・ってお前なんだよその格好!」 茜「何って、服ですけど・・・?」 律「お前が来てるのは服じゃない!ただの布だっ!」 茜「ただの布じゃないです!タダの服です!」 澪「だれが上手いこと言えと・・・」 茜「あっ、タダって無料ってことですよ?」 律「説明しなくていい」 律「どちらにしても無料の布だろ・・・」 茜「なら無料の布で十分です!」 律「良いのかよ」 唯「でもデビちゃんはなに着てもかわいーよっ!」 茜「そんな・・・ありがとうございます!」 紬「うんうんっ!でもまずは茜ちゃんの服を見にいかない?」 律「おっ、それいーなっ!私も見たい服あったんだー!」 唯「よしっ!まずは服を見に行こう!」 梓「展開が見える気がする・・・」 ~夕方~ 律「いやー遊んだ遊んだ!」 唯「デビちゃんいっぱい買ってたね~」 茜「はいっ!全品300円なんてすごくラッキーでした!」 澪(私たちだけだけどな・・・) 唯「あれっ?そういえば今日は何しに来たんだっけ?」 梓「楽器屋さんでユーフォニウムを見るんですよ!」 紬「うふふ、じゃあ楽器屋さんに行きましょ?」 澪「既視感が・・・」 ~楽器屋~ 唯「さいれんとゆーふぉにうむさいれんとゆーふぉにうむ・・・」 律「おっ!これか?」 紬「これみたいね」 澪「でもこれ、ユーフォニウムに取り付けるみたいだぞ?自分のユーフォニウム持ってきたのか?」 茜「はいっ!これです!」 梓「こんな大きいもの今まで一体どこに・・・」 茜「さっき父が持ってきてくれました」 茜「というか、楽器屋さんの前に落ちてたんですけどね♪」 律「アクティブなとうちゃんだな」 紬「じゃあ早速つけてみましょ?」 澪「装着はこれで完了っと・・・イヤホンつけて、早速吹いてみろよ」 茜「はいっ!行きますよっ・・・」 すーすー 律「おおっ!音がしないなっ!」 茜「でもイヤホンで音が聞こえますっ!」 すーすー すーすー 茜「♪」 唯「デビにゃん嬉しそうだね~」 茜「これ欲しいなぁ・・・でもお金が・・・」 紬「何円もってるの?」 茜「今ちょうど3000円くらいですかね・・・・」 律「定価25000かー・・・さすがのムギでもこれは・・・」 紬「2000円にまけてくれるそうよ♪」 律「な、なんだってー」 紬「ねっ♪」 店員「はっ、はい!」 茜「2000円なら買えます!食費も残ります!」 律「全財産3000円だったのかよ」 紬「うふふ♪」 ~帰り道~ 唯「いや~買えて良かったね~」 茜「はいっ!ムギさんってすごい人だったんですね!」 澪「気づくのが遅いぞ」 紬「うふふ♪普通の女子高生よ?」 律「絶対嘘だ」 茜「でもこれで・・・家でいっぱい練習しますっ!」 律「家といってもすべりだ・・」 茜「風雨はしのげますから!」 澪「でも風はしのげなくないか?」 茜「しのげますよ!すべるとこにはまったように寝れば・・・」 澪「それだと雨がしのげないだろ」 茜「そこが問題なんですよね・・・雨をしのぐか風をしのぐか・・・」 律「もううちに泊まれ」 ~公園~ すーすー すーすー 茜「♪」 すーすー すーすー ピョン 茜「きゃあああああバッタっ、バッタっ・・・」 ~部室~ 澪「茜、寝不足みたいだな」 律「昨日そんなに練習したのか~?」 茜「練習もありますけど、バッタがでちゃって・・・」 律「そりゃ大変だったな・・・」 茜「でも練習したんで今日は少しまともになってますよっ!」 澪「はは・・一日くらいじゃそんなに変わらないよ」 律「せっかくだからちょっと吹いてみろよ~」 茜「わかりました!いきますよ~!」 ボーボー 律「これは・・・・」 澪「この猛々しい音色・・・」 唯「でもすごく繊細だよ」 紬「すごく美しいわ・・・」 梓「でも一日でこんなに上手くなるってことはユーフォニウムって・・・」 紬「いいえ梓ちゃん、ユーフォニウムはすごく上達の難しい楽器よ」 梓「じゃあまさかこの子・・・」 茜「ふー、どうでした・・・?」 唯「すごくかっこ良かったよ~デビちゃん!」 紬「ちょっと感動しちゃった♪」 澪「よし!早速みんなで合わせてみよう!」 律「ユーフォニアムでバッキングって難しそうだな、頑張れよー」 茜「はいっ!頑張ります!」 このおーぞらーにー♪ ボーボー 律(・・・!!)ドンドン 澪(楽曲に自然に調和しつつも・・・)ベンベン 紬(独特のエッセンスを加えるセンス・・・)ピャーピャー 唯(すごいよデビにゃん・・・)ツバサヲヒロゲー 梓(やはり天才か・・・)ジャーン =演奏後= 唯「すごいよ~デビにゃん!」 茜「唯先輩もすごくかっこよかったです!」 律「おいみんなかっこよかっただろ~?」 澪「お前も調子に乗るなっ!」 紬「でもすごくよかったわ♪」 梓「これならライブも安心ですね!」 紬「そういえば、また曲を書いてきたから聞いてほしいの」 澪「よしっ、みんなで聞いてみよう」 ~♪ 紬「どうかしら?」 澪「おお!すごくいい曲だ!」 律「でもだれが歌うんだ?」 梓「茜がいいと思います!」 律「そういえば前、歌聞いたときやけに上手かったな」 茜「ちんぷんかんぷん元気よくっ♪ですか?」 澪「ああそれそれ」 梓「あれ?私が前聞いたのと違う・・・」 茜「しゅーちしんっ!しゅーちしんっ!じゃない?」 梓「それとも違うかも・・・」 茜「らくだらくだらくだ・・・♪」 梓「あ、それだ」 律「それも歌ってたのかよっ」 澪「そういえば今度の文化祭、私たちは3曲できるらしい」 律「おお!出世したな~!」 澪「ふわふわ時間と、ふでペン・ボールペンと・・・・」 茜「泣かないで!」 律「却下」 澪「さっきの曲でいいか?」 唯「さんせ~い」 澪「よしっ!じゃあ練習だ!」 ~一ヶ月後、本番直前~ 茜「唯先輩っ!緊張しますねっ!」 唯「緊張するね~でも澪ちゃんのほうが緊張してるよ~」 澪「怖くない怖くない・・・・」 澪「あ、茜・・・退場す、するとき・・・コードにはき、気をつけろよ・・・」 律「お前が一番気をつけるべきなんじゃないか~?」 澪「う、うるさいっ!」 和「出番よ」 さわ子「頑張って!」 わーわー 衣装が布wwww またこけろー わーわー でけー 憂は俺の嫁ー きゃーきゃー 茜(ドキドキ・・・・)ボーボー お気に入りのうさちゃんだいてー 茜(ドキドキ・・・)ボーボー 今夜もお休みっ! 茜(ドキドキ・・・・)ボボボ 茜(ドキドキ・・・・) 唯「次は新入部員の茜ちゃんが歌いまーす!」 わーわー わーわー かわいいー きゃーきゃー 茜「はじめまして!三浦茜です!」 かわいいー 結婚してー わーわー 茜「これから歌う曲は新曲ですっ!」 わーわー きゃーきゃー はぁはぁ 茜「聞いてください!ホームレス☆ゆーふぉにあむ!」 ――完――
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1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/21(日) 16 31 33.00 ID ZZcFPSUd0 茜父「それじゃあ、行ってくるよ。茜」 茜「いつ…帰ってくるの? お父さん」 茜父「今回はすぐ帰ってくるよ」 茜「前もそう言ってなかなか帰ってこなかった…」 茜父「ははっ…、そうだったかな…? でも今回は本当にすぐ帰ってくるよ」 茜「茜の誕生日までに帰ってくる?」 茜父「ああ、もちろんだとも」 茜「絶対だよ!」 茜父「約束するよ。だからお母さんと良い子にして待っててくれるかい?」 茜「うん!」 茜母「あなた…」 茜父「すまない…キミには心配ばかりかけるね…」 茜母「いえ…いいんです…。傭兵の妻となったときから覚悟はできています…」 茜母「でも…、せめてこの子には日本のちゃんとした教育を受けさせてあげたいって」 茜母「そう思うんです…」 茜母「地雷を気にしないで歩ける道を…歩かせてやりたいんです…」 茜父「今まで幾多もの戦地を駆け巡ってきた…」 茜父「でも、今回の仕事が終わったら日本に帰ろうと思うんだ」 茜母「ほ、本当ですか!?」 茜父「ああ。今回の雇い主は日本のコトブキという企業でね。報酬の支払の羽振りもいいんだよ」 茜父「今までの蓄えと合わせれば、日本で小さな店くらいは持てるだろう」 茜母「それじゃあ……!!」 茜父「こんな紛争ばかりの国でしか生きられない僕によく付いてきてくれたね」 茜父「茜は僕たちの生まれ故郷。美しい四季のある日本で育てよう」 茜母「あぁ…あなた…」 茜父「ところで茜。本当に誕生日プレゼントはこのユーフォニアムでいいのかい?」 茜「うん! お父さんのゆーふぉにゃむ!」 茜父「しかし、これは……。まぁいいか。楽器として使えないって訳でもないし」 茜父「この仕事が終わればコレも必要なくなるだろう」 茜父「でも、今回の任務に必要になるかもしれないから今は持っていくけど」 茜父「父さんが帰ってきたらこのユーフォニアムは茜のものだ」 茜「わーい!」 茜父「じゃあ、行ってきます。良い子にしてるんだよ」 茜「いってらっしゃい!」 数日後、私の望み通り、誕生日のプレゼントに父のユーフォニアムを貰えた でも…そのユーフォニアムは血だらけで、父だけが帰ってこなかった ──── ──────── ──────────── 「茜…起きなさい…茜…」 茜「う…、うう~ん…」 茜母「おはよう」 茜「あ……、おはよう、お母さん」 茜母「もうすぐ着陸よ」 茜「ここが…お父さんとお母さんの生まれた国…」 茜母「そう…日本よ…」 茜「……」 茜母「茜…ごめんね…」 茜「ううん、お母さん」 茜「私、絶対にやり遂げてみせるから…」 茜「お父さんの────」 ──── ──────── ──────────── 平沢家 憂「おね~ちゃ~ん! 早く起きないと朝食べる時間なくなっちゃうよ~!」 唯「う~ん……むにゃむにゃ……」 憂「お姉ちゃん! 朝ごはん抜きだったらお昼まで持たないでしょ?」 唯「わたふぃ~、いくら食べても~太らないから~、……むにゃむにゃ……」 憂「もう! 夢の中でいくら食べてもお腹は膨れないよ!」 ・ ・ ・ ・ ・ 憂「はい、お姉ちゃん。トーストにバターとジャム塗ったよ」 唯「ありがとう憂♪」 『……それでは続いてのニュースです 中東のテロリスト組織がインターネット上で日本の琴吹インダストリー社に対し テロの予告を出した事に関して、政府は今朝早くに伝家の宝刀である遺憾の意を表明 大臣は「遺憾の意が出れば全てが収まる」と話しておりこれ以上の問題は起きないとして 早々に事態の収拾がついたとの見解を────』 憂「……」 唯「遺憾の意かぁ~…日本の遺憾の意ってかなり強力だって聞くから大丈夫そうだね」 憂「お、お姉ちゃん……」 唯「ん?なぁに?」 憂「琴吹インダストリーって言ったら、紬さんの家の会社だよ?」 唯「ええっ!? そうなの!?」 学校 斎藤「いってらっしゃいませ、お嬢様」 紬「い、いってきます…」 「「「「「いってらっしゃいませ! 紬お嬢様!!」」」」」 生徒A「な、なになに!? 黒塗りの車がいっぱい……!!」 生徒B「それに全身黒ずくめの人も大勢……」 ざわ…ざわ… 紬「さ、斎藤。もういいから…」 斎藤「お嬢様、もしなにかありましたらこの斎藤、すぐに飛んでお嬢様の盾となりますゆえ…」 「自分、紬お嬢様のために死ねるのなら本望です!!」 「わたくしも! この命、紬お嬢様にお捧げいたします!!」 「紬お嬢様のためなら火の中、水の中 核融合炉の中ッ!!」 「紬お嬢様!! この汚らしい豚めを踏んでください!!」 「「「「「「お嬢様!! お嬢様!!」」」」」」 紬「は、早く帰りなさーーーい!!」 紬「はぁ……」 和「なんだか大変ね。ムギ」 紬「あ、和ちゃん。おはよう」 和「おはよう。やっぱり今朝のニュース…」 紬「ええ…、本当にウチの会社が脅されてるみたいなの」 和「それって…」 紬「ああ、でも心配しないで。上層部の見解だと、今ウチの会社、急に海外進出を始めてて」 紬「それに反応した海外の同業者が裏で手を回してテロ組織に資金を提供して脅しているって…」 紬「おおよそ、そんな展開だろうって話だから」 和「マフィアのやりかたよね」 紬「ポッと出にいきなり自分の商売荒らされたらそうなっちゃうのもわかるわ」 和(この子も相当肝っ玉が座ってるわね…) 紬「それに…テロをするったって多民族国家ならまだしも この日本だったら実行犯なんてすごく目立つと思うの」 紬「きっと中東の方の人だと思うし…」 和「まぁね、武器の持ち込みすらも厳しいんじゃないかしら」 紬「うん。きっと大丈夫」 和「ええ、そうね」 紬「だから、私平気ですって言ったのに。お父様ったら護衛を付けるって…」 紬「なにもあんなに大袈裟にしなくったって…。私恥ずかしい…」 和「ま、まぁ親が子を心配するのは仕方ないことだと思うけど…」 和(でも、確かにあれはやりすぎよね…) 紬「しかも、学校の中の安全を徹底するのに私専用の用心棒も頼んだって… 流石にそれはお断りしたんだけど」 和「へ、へぇ~……」 律「だからさ~…」 澪「うんうん…」 黒服軍団 ゾロゾロ…… 澪「!?」 律「な!? なんだなんだ!!」 澪「ひ、ひぇ~~~!!」 律「おい澪! シッカリしろ!!」 律「黒ずくめ集団もいったいなんの用なんだよ!!」 澪「き、きっとあの時のアリだ……」ガクブル 律「あ、アリ!?」 澪「小学校の時、律がふざけて蟻の巣を埋めた…あの時の仕返しにきたんだ!!」 律「み、澪!?」 澪「人間の姿となって長年の恨みを晴らすためにやってきた……」 澪「お、お助け~~~!!」ガクブル 律(そう言えば、昨日澪に同じようなパニック映画の話をしたっけ……) 澪「あの時、私も明確には律の蛮行を止めようとはしなかった……」 澪「だから、私も一緒に食べられるんだ……!!」 澪「短い人生だった…せめて律と一緒に逝けるのが幸いだ……」 律「落ち着け澪!!」 紬「大丈夫よ澪ちゃん!!」 律「ムギ!!」 紬「ほら、御覧なさい! あなた達のせいで怯える人もいるのよ!!」 「「「「「申し訳ございません、紬お嬢様!!」」」」」 和「大丈夫よ澪。この人達はあなたを食べたりなんかしないわ」 澪「そ、そうか…冷静になって考えればそれもそうだな…」 和「ほんと、澪のような考え方する人なんて滅多に……」 唯「うわっ!! あ、アリが人間になって集団で攻めてきたーー!!!」 唯「小学生のときジョウロで洪水起こしてごめんなさ~~い!!」ビエ~~~ン!! 憂「お、お姉ちゃん!?」 和「……いたわ。それもとても身近に……」 ・ ・ ・ ・ ・ 唯「なぁんだ~…。私てっきり食べられちゃうかと思ったよ~」 澪「そんな訳ないだろ。まったく、唯にも困ったもんだな~」 律「……おい」 梓「おはようございます。先輩方」 唯「あ! あずにゃ~ん!!」 憂「おはよう、梓ちゃん」 梓「うん、おはよう憂…って朝っぱらから抱きつかないでください唯先輩!」 唯「よいではないか~」 梓「も~~…。ところで校門の前で黒い集団が学校を覗いていたんですけど…」 紬「…ごめんさない」 梓「?」 ・ ・ ・ ・ ・ 梓「じゃあ、今朝のニュースの琴吹インダストリーって やっぱりムギ先輩の家のことだったんですね」 紬「騒がしくしちゃって…ごめんね」 梓「いえ、でも本当に大丈夫なんですか?」 紬「日本に居る限りは安全だと思うわ」 澪「でも、用心に越したことは…」 律「もし何かあったら私が守る!! 部長だし!!」 唯「私も!! お菓子食べたいし!!」 梓「唯先輩……」 唯「じ、冗談だよ~」 紬「うふふ、ありがとう。頼りにしてるわ」 澪「でも、本当にテロリストが現れたら…」 和「そんなに心配しなくても日本は安全よ澪」 澪「和がそう言うのなら…」 放課後 律「結局いつもと変わらないな」 梓「本当にテロが起こっても困りますけどね」 紬「言ったでしょ、大丈夫って」 澪「か、乾パンとか用意しなくても大丈夫かな…」 律「災害じゃないんだから…」 唯「イチゴ味の乾パンとかないかな~」 律「お前はそれ以前の問題だな…」 梓「あ、忘れるところでした」 唯「なに? イチゴ味の乾パンあずにゃんが持ってるの?」 梓「いえ…、そうじゃなくって。今日ウチのクラスに転校生が来たんですよ」 梓「なんでも、今まで海外を転々としてて、日本に来たのは初めてだって言ってました」 梓「それで、軽音部のこと話したら興味があるから一度見てみたいって」 律「本当か!? 思わぬところで新入部員がっ!!」 澪「でも、ずっと外国暮らしで日本は初めてって…言葉通じるのか…?」 唯「OH! ハラキリ! フジヤマ!」 律「ゲイシャ! テムプラ!」 紬「フタナリ! フジョシ!」 梓「なんでも親は日本人で、普通に日本語は話しますよ」 澪「へ~」 梓「明日にでも連れてきていいですかね?」 澪「うん、いいんじゃないか」 唯「ナイストゥーミーチュー!」 律「ウェルカム! ケーオンブー!」 紬「レッツレズビアン!」 澪「はぁ~……」 澪「お前らそのノリで逃げられたらどうするんだよ~」 律「冗談だって。明日は部長らしくビシッ!っとするよ~」 唯「どんな子なのかな~。楽しみだな~」 紬「明日は飛びっ切りいいお菓子と紅茶を用意しなきゃ」 唯「わ~い!」 澪「唯が喜んでどうする…」 唯「え…でへへ…」 澪「まったく…」 澪「で、どんな子だった?」 梓「結構大人しめで、唯先輩や律先輩とは正反対のような感じでしたね」 澪「そうか…きっと苦労してたんだな…」 律「なんだ~? それじゃ~まるで私たちが苦労知らずみたいな言い方じゃないか!」 唯「発言の撤回を要求する!」 澪「もう、鬱陶しいなぁ~」 梓「名前は三浦茜ちゃんっていうんです」 翌日 放課後 唯「お出迎え準備OK!」 紬「お茶とお菓子も準備万端よ」 律「よし! 梓、いつでも入ってきてもらっていいぞ!!」 澪「その心意気は買おう……」 澪「でも、なんでメイド服なんて着てるんだ!」 律「もてなしの精神だよ~」 澪「そんなんだから、梓しか新入部員が入ってこなかったんだろ…」 梓「ほら、そんなに怖がらないで、入ってきておいで」 茜「し、失礼します…」 律「よーーーこそーーー!!!!」 唯「かんげいーーー!!!!」 紬「いたしますわーーー!!!!」 茜 ビクッ!! 澪「だから怖がってるだろーーー!!!」 ・ ・ ・ ・ ・ 茜「は、はじ、はじめまふぃて…三浦茜でふ…」 梓「お、落ち着いて」 茜「ほ、本日はお日柄もよく…絶好のドラム缶風呂日和で…!!」 澪「なに言ってるの…?」 紬「はい、この紅茶飲んで落ち着いて」 茜「は、はひ…」ゴクッ 茜「……おいしい」 紬「よかった」ニコッ 茜「……」じ~~~っ 紬「なに? 私の顔になにか付いてる?」 茜「……ま、眉毛」 紬「やだ、眉毛はみんなに付いてるじゃない。面白い子ね」ウフフ 唯澪律梓 ドキドキドキドキ… 茜(この眉毛…間違いない…彼女が琴吹紬…) ・ ・ ・ ・ ・ 唯「へ~、じゃあずっと海外にいたんだ~」 茜「は、はい…親がそういう仕事してて…」 唯「私の親もしょっちゅう仕事で海外に行ってるんだ~」 茜「そ、そうなんですか…」 律「仕事ってなに?」 茜「傭兵です」 澪「よ、傭兵!?」 茜「はい、紛争があるところ、父はどこにでも駆けつけました」 梓「世界って広いんだ…」 律「まさか、唯の親も傭兵だなんて…」 唯「まっさか~。お父さんはね……」 唯「あれ? そういえば、お父さんって何の仕事してるんだっけ?」 澪「おいおい、親の仕事も知らないのか…」 梓「時々、唯先輩が本気で心配になるときがあります…」 唯「家に帰ったら憂に聞いてみよう…」 紬「じゃあ、お父様は今も戦地で活躍を?」 茜「あ、あの…父は10年ほど前に死にました…」 紬「えっ!?」 茜「中東で…テロリストの手で殺されたって…聞きました…」 紬「そ、そうだったの…」 律(お、重い……) 澪 ブルブル… 律「ん? どうした澪?」 澪「三浦さん!! 何か困った事があるならいつでも言ってね!!」 唯「うわぁ! ビックリした!」 澪「私…いくらでも協力するからっ!!」 律「なんかスイッチ入っちゃったな…」 茜「あ、ありがとうございます。でも…私は大丈夫ですから…」 茜「母も元気ですし、特に困ったこと…ありません…から」 澪「なんて健気な…」ウルウル 律「と、ところでさ~軽音部に興味あるってことは何か楽器を?」 茜「は、はい…今日は持ってきてませんけど、明日持ってきます」 律「そっか~。楽しみにしてるよん♪」 茜「憧れます…」 律「え?」 茜「その…おでこ…」 律「そ、そんなの初めて言われた……」 茜「私が以前住んでた国では、女の人がそこまでおでこ出すだなんて考えられなくて…」 茜「えっと…だから、私、憧れてるんです。おでこ出すの…」 律「へ、へ~…」 唯「じゃあ、あだ名はデビちゃんで決定だね!!」 梓「なんでですか!?」 唯「いつかデコビッチって言われるように、願いを込めてデビちゃん!!」 梓(無理やりだな~……) 唯「よろしくね、デビちゃん!」 茜「は、はい…よろしくお願いします」 梓「嫌だったら言った方がいいよ?」 茜「うれしい…///」 梓「そ、そう? それならいいんだけど…」 茜「ところで、日本は凄いですね」 茜「こんな濁った水も普通に飲めるなんて…しかもなんだか甘くておいしいし…」 茜「本当だったらこんな濁った水飲んだらお腹壊します…」 茜「でも、私の住んでた国ではそんな水でも飲まなきゃ死んでしまうので…」 紬「あ、あのね…これは紅茶っていって別に濁ってる訳じゃ…」 茜「!? ご、ごめんなさいっ! 私、すっごく無知で…。羞恥心……」 紬「い、いいのよ。そんなに謝らなくたって(羞恥心?)」 茜「それに…この甘くてふわふわした物も初めて食べました」 唯「ケーキって言うんだよ!」 茜「そうですか…お母さんにも食べさせてやりたい…」 澪「三浦さん、私のケーキあげるよ。持って帰ってお母さんに…」 茜「いいんですか!? 大事な食料じゃないんですか!? 餓死しませんか!?」 澪「だ、大丈夫だよ。家に帰ったらちゃんと食べ物あるから」 梓「よかったら私のも持って帰って」 茜「中野さん…!!」 梓「もう、梓でいいって言ったでしょ?」 律「しゃ~ない、私のもど~ぞ」 茜「おでこさん…」 律「田井中律ね……」 紬「私も、ケーキとドライアイス付きの箱を用意するわね」 唯「わ、私も……食べかけだけど……どうぞ…」 澪「おいおい…」 茜「みなさん…ありがとうございます」 茜「日本は社会が豊かなだけじゃなくて、人の心も豊かなんですね」 プ~ン… チャポン 唯「あっ…デビちゃんの紅茶に虫が…」 紬「ちょっと待ってて、すぐ取り替えるから…」 茜 グビグビグビ…… 澪「ああーーー!! 飲んじゃった…!?」 律「お、おい!すぐに吐き出せ!!」 梓「茜!? 大丈夫!?」 茜「えっ? 大丈夫…だけど…」 茜「むしろ、虫だって貴重なタンパク源だから…この機会を逃すかって勢いで飲んだけど… もしかしてダメだった…?」 律(さ、サバイバルな子だ…) ・ ・ ・ ・ ・ 茜「あの…私、もうそろそろ…」 唯「なんで? まだ部活終了の時間じゃないよ?」 茜「購買のお昼の売れ残りが気になってて… もし破棄するんだったら早いうちに貰っておこうかなって…」 梓「そこまで!?」 茜「さすがに毎日草や虫だけだったらキツイかな…って」 澪「どんな生活を!?」 茜「だから…今日は失礼します!!」ダッ!! 紬「ああっ! 茜ちゃん!?」 律「行っちゃった……」 紬「す、すごい子ね…」 澪「そうだな…」 ・ ・ ・ ・ ・ 澪「よ~し、今日はこの辺にしとくか~」 唯「あっ!? デビちゃんカバン忘れてるよ!」 律「本当だ。でもケーキはしっかりと持って帰ってるな…」 梓「家まで届けてあげましょうか?」 律「でも、住所知らないぜ?」 紬「先生に聞いてみたらどうかしら?」 澪「そうだな、じゃあ職員室まで行くか」 ──── ──────── ──────────── 律「なぁ?澪。本当にココで合ってんの?」 澪「先生に聞いた住所が間違ってなければココなんだけど…」 梓「でもココって……」 唯「公園…だよね…?」 紬「公園に住んでるだなんて素敵!!」 澪「もしかしたら、公園の敷地内に家を建てたとか…」 律「でも、そんなもの見当たらないけど」 唯「ねぇ、あの人に聞いてみようよ」 律「そうだな。すみませ~ん!!」 茜「……あ」 梓「あ、いた」 澪「本当にココなんだな…」 唯「ヤッホー、デビちゃん」 茜「こ、こんにちは。よくうちがわかりましたね」 澪「うん。先生に聞いたんだ」 紬「はい、これ。茜ちゃんのカバン」 茜「あっ…。すみませんわざわざ届けていただいて…」 茜「…さっきみたいな濁った水とかなくって…何もお構いできませんが… よかったら上がっていってください」 律「う、うん…おじゃまします(って言ったほうがいいのかな…?)」 梓(普通の公園だよね…まさかこの公園の持ち主とか!? 実は意外とお金持ち!?) 唯「さっきから何してたの~?」 茜「草むしりです。勝手にこの公園で住まわせてもらってるので… せめて綺麗にしとこうかな…と」 梓「……」 唯「へ~。偉いね~」 茜「いえ…元々好きなんです…草むしり…」 澪「ああ…そうなんだ…」 茜「あの…草って意外と根っこが長かったりするんです 地面から出てるのがコレっぽっちなのに、根っこがこんなに!? ってことがしょっちゅうで、そのギャップに驚かされたり」 茜「なんとか根っこを千切らずに引っこ抜いたり 逆に根っこだけ残すとまた生えてきたりするのが逞しいなって思ったり」 茜「だから、草むしり…すごく楽しいです…ずっと、一人でやってます…」 澪(なんだろう…すごく泣きたい…) 茜「す、すみません…こんなとこで話し込んじゃって」 茜「あのすべり台が私の部屋なので、どうぞ自由に寛いでください」 紬「まぁ! すべり台のお部屋なんて素敵!! 憧れるわ~!」 律(ムギが言うと皮肉にしか聞こえないよ…) 唯「ところで、デビちゃんなんで古代ローマ時代みたいな布1枚の格好なの?」 澪(唯…そこはあえてみんなツッコまなかったんだ…きっと…) 茜「あの…ちゃんとした服って学校の制服しか持ってなくって」 茜「普段の生活で制服着てたらすぐに汚れちゃうので…」 茜「でも、布だったら私はなんでもいいんです」 唯「へ~っ、そうなんだ~」 茜「ごめんなさい」 唯「ううん。カッコイイよ!!」 茜「えっ…」 唯「私も部屋着はデビちゃんみたいにしようかな~」 律「やめとけ…」 ・ ・ ・ ・ ・ 律「そ~ら! 行くぞ~!!」スイ~ッ 澪「おい!押すな律! 危ないだろ!?」 紬「あはははは~♪」スイ~ッ 唯「あずにゃんは私と一緒にアベックすべり台に挑戦ね」 梓「なんですかそれ!?」 ・ ・ ・ ・ ・ 律「ふぃ~っ、すべり台ではしゃぐなんて何年ぶりかな~?」 澪「い、意外と盛り上がったな…」 紬「みんなで一緒にすべり台するの夢だったの♪」 梓「でもさすがにすべり台に住むっていうのは…」 唯「なんで~?楽しいじゃん!!」 梓「いや…楽しいとかっていう問題じゃ…」 澪「三浦さん、よかったらウチに泊まりにきてもいいよ」 茜「あ、あの…茜でいいです…」 澪「そ、そう?」 茜「はい…」 律「じゃあ、澪んちの次は私んちにおいでよ茜」 唯「あ! いいね~。かわりばんこにお泊り?」 茜「お気持ちはうれしいんですが、私、屋根や壁があるところってあまり落ち着かなくて…」 茜「昼間はまだいいんですけど、夜寝るときは爆撃で瓦礫に埋まると怖いので…」 茜「それに夜襲があってもすぐに逃げれるって利点もあるんです…野宿には…」 澪「いや…日本は平和だから大丈夫だよ」 茜「はい…わかってはいるんですけど、どうしても無理なんです」 澪「そ、そっか…まぁ、無理強いはよくないからな…」 唯「毎日がキャンプなんだね!」 紬「すごいわ!」 律「お前ら、絶対その大変さをわかってないだろ…」 唯「あ! でもお風呂とかどうするの?」 茜「そこにあるドラム缶に水を汲んで…幸いそこの水道から水はタダで手に入るので」 梓「ま、まさか…!!」 茜「うん。薪をくべてお風呂を沸かすの…ダメ…かな?」 澪「そ、外でか!?」 茜「一応そこの入り口からは死角になる所で目立たないようにはしてるんですけど…」 茜「堂々としてれば意外と見られないものですよ」 律「確かに…裸で堂々としてたら逆に見ちゃいけないような気がするもんな」 梓「っていうか、きっと触れたくないんでしょうね。なにか面倒に巻き込まれない内に」 紬「よかったらウチのお風呂に『みんなで』入りに来てもらってもいいのよっ!!!」 唯「わ~い! ムギちゃんちのお風呂って広そ~」 澪「なんでそんなに必死なんだムギ?」 ・ ・ ・ ・ ・ 茜「あの…みなさん喉渇きませんか?」 律「う~ん…そういえば」 茜「私、水汲んできますね」 澪「ああ…別にいいよ。そんな気を使わなくても」 茜「でも…。じゃあ、せめて食べれる虫捕まえてきます!」 梓「茜! 私たちには少しハードルが高いかもっ!!」 律「せめて食べられる草にしといてくれ!!」 茜「ちょっと待っててください。探してきますから!」 澪「あ、あの…あんまりがんばらなくてもいいよ~…」 茜「きゃ~~~~~~っ!!!」 律「な、なんだ!? どうした!!」 紬「茜ちゃん!!」 梓「何があったの!?」 茜「ば、ばばば、……」 唯「ば?」 茜「バッタが出たーーーー!!!!」 紬「茜ちゃん、バッタが苦手なの?」 茜「ば、バッタが私たちの農作物を…悪魔の使い…」ガクブル 澪「ああ、蝗害か…」 唯「こうがい?」 澪「テレビなんかで見たこと無いか? 辺り一面にバッタが大量に飛び交って…」 澪「って…自分で言ってて気分悪くなってきた…」 梓「草も農作物も全部食べちゃうんですよね…」 茜「怖い…バッタ…怖い…」ガクブル 唯「デビちゃんをいじめる奴めっ!! シッシ!!」 バッタ ピョ~ン 唯「もう大丈夫だよ、デビちゃん」 律「しっかし、怖がり方が尋常じゃないな…」 紬「それほど辛い思いをしたのね…」 澪「茜。日本で蝗害が起こることなんてないから安心しろ」 茜「ほ、本当…ですか…?」 紬「ええ。大量発生する条件が整いにくいと言われているわ」 茜「そうですか…、すみません、取り乱して…」 紬「いいのよ茜ちゃん、誰にだって苦手なものがあるんだから」 ・ ・ ・ ・ ・ 茜「ごめんなさい……。結局、虫を捕まえることができませんでした…」 澪「き、気にするな!」 律「そうそう、むしろ良かったっていうか…」 茜「でも、学校で私はおよばれしたにもかかわらず。 恩知らずなヤツです…」 梓「茜……」 茜「せめてそこの蛇口からお水を飲んでいってください…」 澪「あ、ありがとう…」 唯「デビちゃん。購買で余り物貰えなかったの?」 茜「はい…今日は全部売り切れてたみたいで…」 紬「じゃあ、今日のご飯は…」 茜「いただいたケーキがあるのでカロリーには困らないと思います」 茜「生きるだけなら、一週間は水だけで余裕ですね」 澪「い、一週間……」 紬「でも、それじゃ…」 茜「母が食料を調達してくれてると思うので」 茜母「茜、今帰ったわよ」 茜「あ、お母さん」 茜母「あら? みなさんは?」 茜「学校の…お、お友達…」 茜母「あらそうなの? 初めまして茜の母です」 軽音部一同「こんにちは~」 茜「お母さん、こちらの琴吹先輩から…ケーキをいただいたの…」 茜母「まぁ! ケーキなんてもうずいぶんと食べてないわ」 茜母「よろしいの?」 紬「はい、どうぞお召し上がりください」 茜母「それじゃあ、お返しに今日は晩ご飯食べて行ってもらおうかしら?」 茜「今日は何捕ってきたの?」 茜母「今日はそこの河原の茂みから……ほら!」 茜「うわぁ! 美味しそうなヘビ!! ご馳走だね!! 早速火を起こすよ」 澪「へ、、、、ヘビッ!! う~~~ん……」バタンキュー 律「み、澪っ!?」 茜母「あら? そちらのお嬢さんはどうなさったの?」 梓「いえっ、その…うわっ…! こっちにヘビを向けないでください…!!」 紬「あの…私たちは今日はこの辺で…(さすがにヘビは食べられないわ…)」 唯「き、今日は憂がハンバーグ作るって言ってたからなぁ~…」 律「私も…澪を家に送ってやらないといけないし…」 茜母「カエルもあるけど?」 軽音部一同「し、失礼しますっ!!」ダーーーッ!! 茜母「残念ね~……」 ・ ・ ・ ・ ・ 茜「ごちそうさまでした」 茜母「明日は近くの小学校で鶏でも捕ってこようかしら…」 茜「鶏肉ってカエルの肉に似てるんでしょ?」 茜母「ええ、そうね…お母さんも日本にいた頃はよく食べたものよ」 茜「私カエル大好きだから、きっと鶏もおいしいよね」 茜母「ところで茜。さっきの琴吹さんって…」 茜「うん…今回のターゲットになってる人」 茜母「どう?大丈夫そう?」 茜「大丈夫よ、お母さん」 茜母「そう…あなたなら大丈夫だとは思うけど…」 茜「失敗はしないわ…」 茜母「そうよね…やっとあの人の仇を討つことができるんですもの…」 茜「うん…お父さんの…無念を晴らす……!!」 茜「この…お父さんのユーフォニアムでっ……!!」 つづき
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教室! 唯「え…。りっちゃんも夢見たの?デビちゃんの」 律「あぁ。別に見たかなかったけどなっ」 唯「ぶー、そんなこと言ってぇ!」 澪「(なんだよ2人して…そんなにデビルちゃんが気になるのかよう…)」 律「デビルじゃねーから」 澪「思っていることに突っ込むなよっ」 唯「…ムギちゃん遅いね」 ……。 紬「…唯ちゃん、りっちゃん」 唯「あ、ムギちゃんおはよ~」 律「おー、ムギ。今日は珍しく遅いな。遅刻ギリギリだぜ」 紬「私も見ちゃった」 唯「…えっ?」 澪「(な、何だって)」 律「見たって、三浦茜の夢を…か?」 紬「うんうん!!そうなの!演奏の途中で目が覚めちゃって、続きが見たくて二度寝してみちゃったの~」 律「おいおい…」 唯「デビちゃん、可愛かったでしょー??私も昨日の夢にまた出てきたんだよー」 紬「うんうん」 澪「(何で…私は昨日何の夢も見てないのに…)」 律「それにしても、いよいよ偶然とは思えなくなってきちゃったよな」 唯「今朝ういにも聞いてみたけど、ういは見てないみたい」 紬「何か楽しくなってきちゃったわねっ」 2年2組!教室! 梓「(今日は一緒にお昼ご飯食べてる夢を見てしまった…。そんなに仲がいいのかな私)」ボーッ 憂純「おはよう、梓(ちゃん)」 梓「おはよ、憂」 憂「梓ちゃん、また考え事してるね」 梓「うん…。どうしても気になっちゃって」 純「また夢で出てきた子の事考えてんの?もうすぐ文化祭だってのに余裕あるねー」 憂「今朝、お姉ちゃんからも言われたよ。デビちゃんの夢見たー!?って」 梓「あはは…」 純「デ、デビちゃん…?昨日の三浦って子とは別なの?」 梓「はぁ…」 憂「あ、そろそろ予鈴だ。席戻るね」 梓「うん、ごめんね、何か今は夢の事以外何も考えられなくて」 憂「うぅん、いいよいいよ。また後でね」 純「あれ」 ガララッ(教室のドアが開く音) クラスメイトA「ねぇ今の子見た?凄い身長高かったね!」 クラスメイトB「髪の色ピンクだったよね。転校生??外国の人かな」 クラスメイトC「染めたにしては綺麗なピンク色だったよねぇ」 梓「(え?)」 梓「ちょ、ちょっと!!」ダンッ(席を立つ音) クラスメイトA「わ!?」 梓「今言ってた!!!その!!そのピンクの子!!どこ!?」 クラスメイトB「あ、梓ちゃん?」 クラスメイトC「どしたの急に…」 梓「今言ってた子だよ!身長高くて、転校生かなって…!」 クラスメイトA「え?え?」 クラスメイトB「そんな子いた?」 梓「(ちょ…)」 クラスメイトC「?そろそろ先生くるよー」 梓「そんなことは良いから!!その子どこにいるの!?」 クラスメイトA「その子ってどの子?」 梓「今言ってた身長高くて髪の色がピンク色で…」 クラスメイトB「そんな子いたっけ?ピンク?」 クラスメイトA「ちょっとよくわからないんだけど」 梓「え…あ…?(数秒前に貴女達自身で口にした単語でしょうがぁああ…っ)」 クラスメイトC「変な梓ー。」 クラスメイトB「何かあったの?」 梓「ご、ごめん。なんでもない」 憂「…梓ちゃん…」 純「ありゃ重症だわ…」 放課後!部室! 梓「…と。言うことがあったんです」 律「いきなり、と。言うことがあったんです。とか言われてもわからないぞ」 梓「理解してください」 唯「つまり、どういうことなんだい!りっちゃん隊員!」 律「わかりません!!」 梓「…みんなの夢で登場した女の子が実際に存在する…だなんてことは」 律「ありえねーけどなそんなの」 紬「段々ファンタジーっぽくなってきたわ!こういうの好きよ!!」 唯「でもさぁ、あずにゃんが言ってた今朝のことがよくわからないよ」 梓「はい…、それは私もよく…」 梓「確かにクラスメイトの子達は、三浦茜さんの名前は直接出さなくとも、彼女の特徴を良く捉えた言葉を発していました」 梓「でも…」 唯「あずにゃんが話しかけた時には、もう覚えてなかったんだよねぇ」 梓「そこですよね…」 澪「(私だけその子の夢を見てないせいか話しに入れない)」 紬「もしかしたら、もうすぐ…」ボソッ 律「どしたー?ムギ」 紬「んー。やっぱり何でもないっ」 唯「えぇーっ!それは酷すぎるよムギちゃん!」 紬「…まぁまぁ、お茶にしましょう?」 澪「お、おい練習はっ!?」 梓「はぁ…。頭いたい…」 次の日! 2年2組!教室! 梓「(今日は一緒に買い物行ってる夢見ちゃったよ…)」 担任「えー。突然だけど転校生です」 「えっと…、は、初めまして。三浦 茜って言います…。宜しくお願いします」ヘコヘコ 梓「」 純「」 憂「…アレ?」 梓「こ、こここれは一体…」 担任「んー、急だったから席はまだ用意してないけど、一限目が始まるまでには用意するから、ちょっと待っててね」 茜「は、はい。わかりました」 梓「(夢で見た子とそのままだ…!名前も…声も…!)」 授業前! 梓「あの…」 茜「あっ…」 梓「三浦…茜さん、だよね。私中野梓…」 茜「は、はいっ!よろしくお願…」 梓「よろしくね」ジー 茜「…はい」 梓「敬語じゃなくていいよ」 茜「は、う、うん」 梓「…」ジー 茜「…うっ…」 『……』 純「(何この空気…。クラスの人達が誰も近づけないっ!!そしてこの子デカ!!本当に高校2年生なのっ)」 憂「いきなり友達作れて、茜ちゃんも幸せだね」 梓「一限目国語だけど、教科書あるよね?ノートも」 茜「う、うん。昨日教科書とか全部受け取ったから。ノートはメモ用紙でも使うよ。ありがとう梓さ…、梓」 梓「(メモ用紙?)…うん。何か困ったことあったら言ってね。それと…」 茜「…?」 梓「放課後時間ある…かな。案内したい所があって」 茜「放課後?う、うん。今日は草むしりのバイトないし、時間あるよ」 梓「(…草むしり)」 放課後!部室! 梓「こんにちはー…」 律「お、梓良い所に。聞いてくれよ、ついに澪も三浦茜の夢見たってよ」 澪「ひぃいいいいいいいいいいいいっ!!!」 律「…たまに意味わかんないとこで悲鳴あげるよな澪」 唯「あずにゃん分補給ううううううううっ!!」ドタドタ!!抱きっ 梓「にゃぁあっ!?ゆ、唯先輩ちょっと!!今日はっ…」 唯「!…えっ」パッ 唯「あ、あずにゃんその子…!」 紬「今日はお客さんがいるのよね~」 律「へ?」 澪「お、お客…さん?」 茜「どうもこんにちは~…」 律「」 澪「」ガクッ 紬「うふふ」 唯「デビちゃんじゃないかぁあああああああああああああっ!!!!!」抱きっ 茜「ひゃあああああぁあああっ!?!?な、なな、梓!?これはどういう…!?」 梓「あはは…」 唯「夢だけどおおぉぉ!夢じゃなかったぁああっ!」モッフモッフ 紬「夢じゃなかったー」 律「まじかよ。昨日見た夢のままじゃねえか……なぁ澪」 澪「」 律「あれ」 律「と、言うわけで放課後ティータイムの6人目のメンバーが加入してくれた訳だが」 茜「えっ」 唯「夢の通りだね、りっちゃん!!」 律「まさか本当に転校してくるなんてなぁ。しかも夢の通りに2年生で、梓と同じクラス…」 紬「運命だとしか思えないわねっ」 梓「私も何だか嬉しくてつい…、クラスの誰よりも先に話しかけちゃいました」 茜「あの、皆さん?」 唯「同期が増えて良かったね!あずにゃんっ!」 梓「はいっ!」 茜「ちょっとあの…。話が見えないんですけど…」 説明後! 茜「は、はぁ…皆さんの夢の中で私が…」 唯「そうなんだよデビちゃん!最初は私だけかと思ってたんだけど、あずにゃんは何度も見てるって言ってて!」 律「夢の中であたしらと一緒に演奏もしてたんだぜ?」 茜「え、えええ…演奏??」 紬「あらあら。うちは軽音部よ?」 茜「それは梓から聞きましたけど…、私演奏なんて」 紬「あらあら、そんなに難しい物じゃないわ?」 唯「そうだよ!私なんて高校入ってからギター始めたんだし!」フンス 梓「唯先輩はちょっと特殊な気がしますけど…」 澪「」 律「まだ気を失ってたのか」 ……。 茜「あのあの…唯センパ…イ?」 唯「んんんん!?なんだいデビちゃんっ!!」 茜「そのデビちゃんって言うのは何なんですか?」 唯「デビちゃんはデビちゃんなんだよっ!!」 茜「そ、そう言われても…。私そんな風に呼ばれたことないですし、名前にデもビもついてないんですけど」 梓「知らない方がいいこともあるよ茜…」 茜「あ、梓?」 律「(夢でデビちゃんのあだ名の由来話してた気がするけど、こりゃ言わない方がいいな)」 紬「あらあら」 澪「ムギさっきからそればっかだな」 紬「澪ちゃんに言われたくないもん!」 澪「…」 紬「…」 梓「そういえば…楽器」 唯「デビちゃん、夢ではグルングルンしたラッパみたいなの吹いてたけど」 茜「ラ、ラッパ?」 律「あー、何ていったっけあれ。トランペット?」 紬「あれはユーフォニアムだわ。うちの学校にも吹奏楽部に置いてあるわね」 茜「あ…」 梓「随分珍しいの使ってましたよね」 梓「軽音のライブでユーフォニアムって何だよ…って、夢なのに突っ込み入れた気がします」 律「あー、確かに。ライブしてる時ちょっと浮いてたかもな」 茜「あ…あります」 唯「お?デビちゃん?」 茜「ユーフォニアム…。家に、ですけど、お父さんの形見でとってあります」 梓「お父さん亡くなってるんだ…」 律「何か…スマン」 茜「あ、生きてます。備兵してて、死んだらコレを形見にでもしてくれガッハッハって言ってました」 澪「そ、それは形見とは言わない!!」 律「お。澪起きてたのか」 澪「おいバカ律。さっき喋ったぞ」 茜「で、でも私、演奏はできないんです」 茜「ユーフォニアムも殆ど手をつけてませんし…困ったら質屋に入れるつもりだったし…」 律「いい機会だし、ちょっと触ってみたらどうだ?確かにうちのバンドと組み合わせにくい楽器ではあると思うけどさ」 紬「そうね…。面白いかもしれない。何より夢の中での私達はとっても楽しそうに演奏していたもの!」 唯「うんうん!いいよいいよUFOニアムー!!」 梓「違うものになってますよ唯先輩」 茜「で、でも…」 律「丁度もうすぐ文化祭だし、茜の初披露は文化祭のライブになりそうだな」 澪「ぶ、文化祭って…。ほとんど余裕ないぞ、もう」 唯「大丈夫!!デビちゃんならできーるっ!!私達がついてる!!」 梓「絶対根拠ないですよねそれ」 茜「(まだ転校初日なのに色々起きすぎて頭が…あぁ…)」 ……。 律「で、だ!」 唯「で、だね、りっちゃん!」 律「茜、軽音部の部長として真面目に聞きたい」 茜「は、はい」 律「夢の中の茜はあたしらの夢で出てきた茜だ。それは今あたしの目の前にいる茜じゃない」 茜「……」 律「ここまで勝手に入部したものとして扱っちゃってきたけどさ…。無理強いはしたくない」 律「楽しくやれなきゃしょうがないだろ?茜が嫌なら入部しなくてもいいぜ。他に希望してた部活があるなら尚更だ」 律「だからさ…、別にあたしらに同情する必要はない。正直に答えてほしい!」 茜「り、律先輩…」 茜「(何だかちょっとカッコ良く思えてきた…)」 律「あ、あたしらはさ、あまり上手くないけど…。でも絶対、部活は楽しいと思うから!」 茜「……」 律「軽音部に入ってくれないか?茜」 唯「……」ドキドキ 梓「……」ドキドキ 紬「……」ドキドキ 律「……」ドキドキ 澪「」 3
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493 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/09(火) 21 06 28.85 ID AihTWHZ6O 平沢唯達 高校3年生 中野梓 高校2年生 三浦茜 高校2年生 新入部員なし の夏合宿編 紬「はい、着きましたよー」 唯「おお……」 律「こ……ここ!?ここが昨年、一昨年と来れなかった別荘なのか!?」 紬「ようやく予約が取れたの、ごめんね」 澪「うわ…すご!」 茜「………………………………」 梓「茜さん?どうしたんですか?」 茜「……こ…こここ………こここ………こけ……えぐ…ひぐ……」ボロボロボロ 梓「…あ、あぅあぅあぅあぅ!茜さん!泣かないで下さい!泣かないで下さい!ううう、ぐす…すん!うう……」 唯「あ…あずにゃん?」 495 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/09(火) 21 29 28.09 ID AihTWHZ6O 茜「紬先輩?」 紬「なあに?」 茜「あの、あたし、本当に、こ、ここに泊まって、い、…いいんですか?」 紬「ええ、どうぞ」 茜「………………………」キョロキョロ 紬「?」 茜「………………………」キョロキョロ 紬「あの、茜ちゃん?」 茜「ぐは―――――!?」ブ―ッ 紬「あ…茜ちゃん!?」 梓「あぅあぅあぅ!茜さん!鼻血!鼻血が滝のように!」 茜「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、お母さん、ごめんなさい、ごめんなさい……」 律「どしたー?」ヒョイ 唯「ねえ、みんなー早く着替えて泳ごうよー」 澪「いや、違うだろ」 501 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/09(火) 21 50 48.39 ID AihTWHZ6O 澪「今年の夏合宿は、最後の学祭に向けての練習と、それから受験に向けた勉強会だろ?」 梓「そうですよ!今年こそ真面目にやりましょうよ!」 唯「えええーあたし泳ぎたーい」 澪「って!唯、着替えるの早!!」 唯「えへへ、下に水着着てきちゃった!」 律「なあ、澪、今年は高校最後の夏休みなんだぜ?今泳がなくてどうするんだよ!な!」 澪「律……お前もか……その水着、オニューだな」 律「えへ」 梓「この人達って……」 唯「律ちゃん!」ガシッ 律「唯ー!」ガシッ 澪「はぁ……ムギどうする?」 紬「それじゃひと泳ぎしてから考えようか」 梓「はっ!?ムギ先輩まで、もう着替えてる?」 504 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/09(火) 22 07 54.74 ID AihTWHZ6O 律、唯「わー」タッタッタッタッ 澪「ああもう、こら!…あーあ、2人とも行っちゃった」 紬「せっかくだし、さ、みんなも行きましょ?」 澪「…ったくもう、毎年毎年仕方ないんだから」ブツブツ ファサ 梓「なんか去年と全然変わりないような…」ブツブツ パサッ 茜「……」 紬「あら?茜ちゃんは水着に着替えないの?」 茜「え?」 511 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/09(火) 22 37 36.68 ID AihTWHZ6O 茜「いえ…あの…その…、泳ぐことを想定してなかったというか こんな屋根のあるところに泊まれるだけでも光栄っていうか…… ……その……水着を買うお金がなかったというか……」ゴニョゴニョ 紬「?」 梓「あ…」 澪「あれ、茜は泳がないの?」 茜「あはは、あの、すみません、あたしちょっと気分が優れないんで見学してますね…」 紬「あらそう?無理しちゃダメよ」 梓「だ…ダメです!絶対ダメなんです!茜さんは見学なんてしちゃダメなんです!キ――――――――――!!」 紬「え…ちょ…梓ちゃん?」 梓「ダメなんです!ダメなんです!ダメなんです――――!!!!」 茜「…わ!え?あ、え?梓さん?え?な、何を?……ぎゃ……ぎゃああああああ!いや―――――――!!!!!!」 澪「うわぁ…//////」 律「何やってんだ、あいつら?」 唯「さあ?」 519 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/09(火) 23 00 54.77 ID AihTWHZ6O 律「おお、来たな!皆の集!」 唯「おーい、こっちだよー!」 澪「お…おお」 紬「ふんふんふん♪」ツヤツヤ 梓「ダメなんだもん…絶対ダメなんだもん…ぐす…」ブツブツ 茜「えと…あの、これ…この水着…胸が……」 紬「茜ちゃんすごいよねー、私のビキニがぱっつんぱっつんだもんねー」ツヤツヤ 唯「お…おおお、律っちゃん隊長!見てください!ムギ隊員を遥かに凌ぐロケット砲ですよ!」 律「神は……いない!」ガクッ 唯「って、あれ、どしたの澪ちゃん?」 澪「いや……なんか、ものすごいものを見てしまった気が/////」 521 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/09(火) 23 18 59.71 ID AihTWHZ6O 唯「ねえねえースイカ割りしよーよ、スイカ割りー」 律「よーし、そんじゃあ、あたしからだな!」 唯「あー、律っちゃんずるいー」 澪「いい天気ねー!」 紬「ホントに、…うふふ」ツヤツヤ 梓「…ダメなんだもん」ブツブツ… 茜「あ、あの…梓さん?」 梓「……え?」 茜「その、ね?あの…、あ…、ありがと…////」 梓「…うん」ニコッ 000 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/00/00(水) 22 07.00 ID AihTWHZ6O 唯「隊長ー!どこですかー!隊長!返事を!返事をしてくださいっ!」 律「ここだ!わたしはここだぞ!唯隊員!」 唯「お…おお!た、隊長っ!!?」 律「唯隊員…」 唯「う…うう…、隊長とは、もう会えないものとばかり…」 律「心配をかけてすまない、だが!今はそれよりもあれ見るんだ!」 唯「え!?ま、まさかっ!?」 律「そうだ!良く見ろ!ここがわたしたちが長年追い求めていた楽園!新大陸だっ!」 唯「おおおっ!新大陸…!」 律「やったな、唯隊員!」 唯「隊長!ついに…」 律・唯「ついに来たんだ――――!!」バッ ダキッ 茜「…あのう、アレ何やってんすか?」 梓「えーと…」 紬「うふふ」ツヤツヤ 澪「あほ…」 533 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/09(火) 23 46 44.20 ID AihTWHZ6O 律「ぷはー遊んだ遊んだ」 唯「もう動けないやー」 律「いやあ空が青いねー」 唯「青いねー」 律「こうしてるとあたし達の悩みなんてちっぽけに思えてくるよねー」 唯「ねえ律っちゃん」 律「なに?」 唯「さわちゃん先生は?」 律「……あー……」 唯「忘れてた?」 律「すっかり」 澪「おーい、そろそろ戻るぞ」 茜「あの…、合宿って、いつもこんな…なの?」 梓「うーん…」 紬「うふふ」ツヤツヤ 540 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/10(水) 00 12 28.40 ID Yq0jHn2EO 律「うっわー!すごーい」 唯「前のときよりお風呂広ーい」 茜「………はー…………」 梓「茜さん?」 茜「すごい!すごいすごい!こんなお風呂!こんな!」パァアアア 梓「あ!茜さん!?前…うわぁ…」 唯「おおお!律ちゃん隊長!デビちゃんのロケット砲がぼいんぼいんのぶるんぶるんですよ!まさに凶器!」 律「うわぁ…でっか…いいなあ」 茜「え?や、やだ…」 澪「…ね、ねえ茜、何を食べたらそんなになるの?なんて…」 茜「え?…えと…」 梓「…は!?そ…そういえば、澪先輩!さわ子先生はこちらに来るって言ってませんでしたっけ?」 澪「え?…えと、律、どうなの?」 律「ははん」キラッ 唯「?」 546 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/10(水) 00 22 29.58 ID Yq0jHn2EO 律「あ~ず~にゃ~ん」 梓「ひゃい、な、なな、何ですか?律先輩」 律「ごめんね~、あたしらが茜ちゃんばっかり可愛がるから、寂しかったんだね~」 梓「え?な……何を?」 律「ほれ~スキンシップ~」グイグイ 梓「うわわわ――わ―――!?」ジタバタジタバタ 唯「ああもう、律ちゃんばっかりずるいーあたしもー」 梓「にゃ―――!??にゃにゃにゃにゃ―――――!?」 紬「うふふ」ツヤツヤ 551 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/10(水) 00 56 34.70 ID Yq0jHn2EO 澪「それじゃ勉強の前に一回合わせよう」 唯「はー床冷たくて気持ちいいねー、律ちゃん」 律「このまま寝たいー」 澪「って、お前ら……」プルプル 梓「ああ、なんか、去年にも似たような光景が……」 茜「ぷっ……くすくすくすっ……」 紬「あら、茜ちゃんどうしたの?何かいいことでもあった?」 茜「えっ?…ええ!とっても!今、胸がいっぱいなんです!」 紬「?」 茜「あたし、ずっとこういうのに憧れてたんです。…ホントに…あたしなんかがって。その…ホントのホントに申し訳ないくらいで」 紬「そんなことないわよ」 茜「え?」 紬「これからも楽しいことたくさんあるから」 茜「はい!」 澪「起きんか――――!!!」 律「痛ひゃい痛ひゃい……」 553 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/10(水) 01 15 14.21 ID Yq0jHn2EO 澪「はいはーい!今度は勉強だよー」 唯「んーもう晩ご飯にしよーよ、あたしお腹空いちゃって」 澪「もう、何のために練習早めに切り上げたの!はい!つべこべ言わずに遅れた分取り戻すよー!」 律「横暴だー!」 ……カンカン 律「ん?」 澪「今、何か音がしなかった?」 唯「さあ?」 ……カンカン 律「ほら」 唯「ホントだー」 茜「あ…あの、窓のところ……」 ……カンカン 梓「人影………?」 澪「ひぃいいいい――――――!?」 554 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/10(水) 01 27 14.73 ID Yq0jHn2EO ?「こ―――こ―――か―――」 澪「ひぎぃいいいいいい!!!」 茜「み…澪先輩?」 紬「この声!」 唯「さわちゃん先生?」 バタン 律「やっぱり…」 さわ子「ううう……やっと、やっと着いた………うう…ぐす……ひぐ……」 唯「もう、さわちゃん先生も相変わらずだなあ」 紬「テンプレですね?」 澪「見えない聞こえない見えない聞こえない見えない聞こえない見えない聞こえない……………」ブツブツ 茜「あ…あの、澪先輩?」 梓「澪先輩、ああなるとしばらく戻ってこないから、今はそっとしとこ?」 625 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/10(水) 13 05 40.23 ID Yq0jHn2EO 合宿の夜 唯「ねね、デビちゃん!このお肉すっごい美味しいよ!」 茜「…はぐはぐはぐはぐ…うう…ひぐ…ぐず…がつがつがつ………」ボロボロボロ 唯「…あの?デビちゃん?」 澪「泣きながら……食べてる……」 梓「…あ」 律「茜のやつ、相当お腹が減ってたんだな…これは絶対澪のせいだな」 澪「なんでだよ!」 律「だって澪がなかなか晩御飯食べさせてくれなかったじゃん!」 澪「泣くほどのことか!」 紬「さあさあ、追加のお肉焼けたよー」 唯「おお」 さわ子「ふわぁああ…おいしー……生き返るわー」 茜「お母さん、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、はぐはぐはぐ、うう……ぐす……」ボロボロボロ 梓「茜さん……」 627 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/10(水) 13 41 22.18 ID Yq0jHn2EO 律「なぁ、花火しようぜ、花火!」 唯「おお」 澪「こらダメだぞ!この後練習だろ!んでもって勉強!」 梓「そうですよ!そうでなくても、茜さんのパート、あんまり合わせられてないのに…」 唯「ええ、いいじゃんいいじゃん、ねえねえ、花火しよーよ」 澪「そんな潤んだ瞳で見てもだーめ!」 さわ子「まあ、少しくらいの息抜き程度ならいいんじゃない?」 澪「もう先生まで」 律、唯「花火ー、花火ー」 澪「全くもう、仕方ないなあ」 律、唯「わーい」 紬「お水の入ったバケツはここに置いとくわね?」 澪「って、ムギ、準備早!」 茜「あ、あの、合宿って、いつもこんな?」 梓「……言わないで…ください……」 631 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/10(水) 14 05 28.15 ID Yq0jHn2EO バチバチバチ……… 律「うおー!唯ー!合体だー合体しようぜー!」バチバチバチ 唯「おお!行くであります、律っちゃん隊長!」 律、唯「合体!」 ぱちぱちぱち…… 澪「…茜、それに梓も、ごめんな、うちの合宿がこんなで」 茜「あ、いえ、とっても楽しいです!」 梓「そうですよ、それにもう慣れました」 澪「あ…慣れてもらっても、困るんだけどな」 639 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/10(水) 15 06 40.97 ID Yq0jHn2EO ピョン 茜「ひゃい?」 澪「あ、茜の膝にバッタが…」 茜「に"ゃに"ゃに"ゃ―――――――!!ぎゃ――――――――いやいやいや!!! バッタが―――バッタが―――バッタいや―――ぎゃ―――――!!!」ジタバジタバタ 梓「…あ、茜さん!?」 唯「あれ、これデビちゃんの声?」 紬「何かあったの?」 さわ子「これは何のさわぎ?」 澪「いや、茜の膝にバッタが」 唯「デビちゃんバッタ苦手なの?」 茜「ふえぇえん…」 律「あーあ、こりゃ茜は野宿はできないタイプだな、あはは」 梓「えええええ、そんなー!」ガーン 唯「…あずにゃん?」 645 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/10(水) 15 43 12.43 ID Yq0jHn2EO ――スタジオ ……ジャン、ジャジャーン! 律「ふぅ」 澪「ねえ、今のよかったんじゃない?」 唯「うん」 梓「茜ちゃんのユーフォニアム。前よりすごく良くなってます!こんなに綺麗に音が溶けるなんて…」 茜「え、ホントですか?」 律「…むっ!」キラン 唯「おおっ!」キラン 紬「…!」キラン 澪「どうしたんだお前ら、…ムギまで?」 唯「今、あずにゃんが、茜ちゃんって言った!」 梓「…は!?////」 茜「…え?え?え?////」 律「はい!それ、あたしも聞いた!」 紬「私も!」ツヤツヤ 澪「お前ら……」 梓「ち、違います!言ってません!言ってませんー/////」フルフル 唯「ねえねえ、あずにゃんー、どうせならデビちゃんって呼んであげようよー」 茜「あ……それは、嫌かも」 650 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/10(水) 16 14 18.88 ID Yq0jHn2EO ――深夜 ゴトン、ゴボゴボジャー 茜「ふう…」 茜「あれ?スタジオの電気、まだ付いてる?……あ!唯先輩?」 唯「♪~♪~♪~」シャンシャンシャン 茜「唯先輩が練習してる…」 梓「……あ、茜さん?」 茜「……梓さん…?」 梓「スタジオ、誰かいるんですか?」 茜「え?うん、唯先輩がひとりで練習してる」 梓「そっか、唯先輩ね、なんのかんの言っても、ああやってちゃんと練習してるんだよね」 茜「へえ」 657 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/10(水) 16 58 27.71 ID Yq0jHn2EO 梓「ね、ちょっとだけお邪魔しちゃおっか?」 茜「え?」 梓「ね、いこ?茜ちゃん!」 茜「………」 茜「うん!////」 バタン 梓「唯先輩!勉強しなくて、大丈夫なんですかー?」 茜「こ、こんばんはー」 唯「ふえあ!あいやいやいやー!……こ、これは息抜き!そう、息抜きだよ! …って、なんだ、あずにゃんとデビちゃんかー、どったの?」 梓「私達もちょっとだけ練習しようかなって」 唯「へえ、あそうだ、ね、あずにゃん、ここ、ここのコードなんだけどね?」 梓「えと、どこですか?」 茜「……」(お母さんお父さん、…あたし、転校してすぐは、 この軽音部って、UFOとビビビーって交信してる 怪しいとこだと思ってたんですが、……どうやら違ったようです)
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平沢家 唯「……あの…憂? これって……」 憂「うん。イナゴの佃煮。珍しいから買ってきちゃった」 唯「うへぇ……」 憂「やっぱり、食べられないよね~…」 唯「なんていうか…タイミングが悪いっていうか…」 憂「じゃあこれは? 蜂の子!」 唯「う、憂~~……」 憂「ごめんねお姉ちゃん、ちょっと悪乗りしすぎちゃったね」 唯「アイスと一緒なら食べられるかも……」 憂「!?」 ・ ・ ・ ・ ・ 唯「あ、そうだ憂~」 憂「なに?お姉ちゃん」 唯「お父さんって仕事なにしてるのかな~?」 ガッシャ~~~~ン!!!! 唯「憂!? どうしたの!? お皿たくさん割れちゃったよ!!」 憂「お、おねおねお姉ちゃん! なななな、なんで今更そんな事聞くのかなかな!?」 唯「落ち着いて憂!!」 憂「ご、ごめんね。まさかお姉ちゃんがそんな事気にして 生きてたなんて思ってもみなかったから…」 唯「なんだかさりげなく貶されるような気がしないでもないけど…」 唯「今日、軽音部のみんなに親の仕事知らないなんておかしいって言われたの」 憂「おかしくなんかないよ! 普通だよ普通!!」 唯「え~……でも~……」 憂「…うん、そうだね…」 憂「お父さんはね…普通のサラリーマンだよ」 唯「でも普通のサラリーマンがこんなに海外出張なんてするのかな~」 憂「じゃあ、普通じゃないサラリーマンなんだよ」 唯「……憂」 憂「うっ……(さすがにお姉ちゃんのことバカにしすぎちゃったかな……)」 唯「そっか~。普通じゃないなら仕方ないよね~♪」 憂「へっ?」 唯「よし! 謎は全て解けた~!!」 憂「う、うん。お姉ちゃんよかったね」 唯「でも、ここ3週間ほど帰ってこないよね~。連絡もないし…」 憂「……うん」 唯「前は2週間に一度は必ず帰ってきてたのにね~」 憂「大丈夫だよ、お姉ちゃん。お父さんお母さん、必ず生きて帰ってくるから…」 唯「憂?」 憂「何も…心配いらないよ…」 深夜 公園 DQN1「本当かよそれ?」 DQN2「マジだって。昨日この公園でナイスバデーな女が布1枚でいたんだって」 DQN2「たしか…このすべり台で……いた!!」 DQN1「うぉぉぉwwwwマジだwwwwwしかもすっげータイプwwww」 茜「……」 DQN2「姉ちゃんこんなとこで寝てたら危ないよ~」 DQN1「そうそう俺らみたいな不良にイタズラされちゃうぞwwww」 茜「……」 DQN1「ビビって声も出ないとよwwwwww」 DQN2「都合いいじゃんwwwwあの茂みでやっちまおうぜwwwww」 DQN1「おら!こいよ!!」グイッ!! 茜「……」 DQN1「うぇうぇwwwwあんまり大人しくても盛り上がらねえなwwww」 DQN2「うっせーハゲwwww早く俺にもやらせろよwwwww」 DQN1「待てよwwwwってなんだ? おい、姉ちゃんの方から肩に腕回してきやがったぞwwww」 DQN2「うはwwwww淫乱少女キタコレwwwwww」 茜「……」コキッ DQN1「へっ……?」 DQN2「あ?」 DQN1「い、痛ってぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」 DQN1「何しやがったこのアマぁぁぁぁぁ!!!!」 茜「安心して…肩を脱臼させただけだから…」 DQN2「て、てめぇ……!!」 茜「今だったらこれだけで許してあげるけど?」 茜「なんだったら躰の節という節を全て外してあげましょうか?」 茜「それでコンパクトに折り畳めるようにしてあげる」ギン!! DQN2「ひっ!?(こいつの目ヤベェ……!!)」 DQN「「覚えてやがれ!!」」 ・ ・ ・ 茜「ふぅ…」 茜「日本って平和…」 茜「あの国じゃ関節1つじゃなかなか帰ってくれなかった…」 茜「いったい何人殺したかな…」 茜「でも、ここは殺さなくったってわかってくれる…」 茜「……」 茜「本当に…日本って平和…」 翌日 放課後 律「で、茜の楽器は…コレ?」 茜「は、はい……」 澪「これは…予想外だったな…」 紬「管楽器だったなんて…」 梓「入る部、間違えたんじゃない…?」 唯「重そうだから軽音楽じゃないよね~」 澪「いや唯、そういう問題じゃないんだ」 茜「あ…やっぱりご迷惑でしたか…?」ウルッ 澪「いやいやいやいや! 迷惑だなんてそんな!」 紬「そうよ! 素敵よ! ユーフォニアム!!」 律「うんうん! 私たちの音楽の幅が広がるよ!!」 梓「そうだよ! バンドサウンドに新たな風を吹き込もうよ!!」 唯「えっと…えっと…。か、かっこいいよそのラッパ!!」 澪律紬梓(ら、、、ラッパーーーーーーー!!!!!) ・ ・ ・ ・ ・ 澪「ま、まぁ…軽音楽部じゃなくて吹奏楽部だろってツッコミはなしにして…」 茜「すみません…でも、どうしてもみなさんと一緒にいたいんです…」 律「いいじゃん! 面白そうだし」 梓「そうですよ! バンドと管楽器を一緒にしちゃいけないなんて決め事ありませんよ」 紬「そうね。茜ちゃんはいつからこのユーフォニアムを?」 茜「えっと…これは父の形見で私のものになってから10年くらいになります」 紬「そうなの…お父様の…」 茜「はい…」 澪「そっか…」 梓「大切な…思い出ですね…」 唯「でも、10年もしてたら相当上手いよね?」 律「そうだな、ちょっと演奏聴かせてもらおうか」 紬「ぜひ聴いてみたいわ♪」 澪「うん。私からもお願いするよ」 茜「吹けません」 澪「えっ?」 茜「初心者です」 澪「で、でも…」 茜「初心者なので」 澪「……」 梓(やっぱりちょっとおかしい子なのかな……) 茜「初心者ですが何か?」 軽音部一同「・・・・・」 茜「それでも…こんな私でも、ここに置いてくれますか…?」 律「あ…、え~っと…」 唯「みんな、私も楽器なんて超初心者でこの軽音部に入ったんだよ」 唯「扱う楽器は違えどあの頃の私が今のデビちゃんなんだよ」 唯「私は…私はデビちゃんを応援するよ!!」 茜「平沢…先輩…」 澪「そうだな…唯の言う通りだよ」 紬「ええ。一緒にがんばりましょ」 梓「同じ学年の仲間ができて嬉しいよ、茜」 律「よ~し!軽音部部長である田井中律が三浦茜の入部を許可する!!」 茜「みなさん……」 茜「ありがとうございます!!」 ・ ・ ・ ・ ・ 紬「ごめんなさい、私今日はそろそろ…」 澪「何かあるのか? ムギ」 紬「うん。バイト入らなきゃいけないの…」 梓「まだ、あのバイト続けてたんですか?」 紬「ううん。なんだか人不足らしくって…2、3日入れないかって頼まれちゃったの」 律「お~、ムギも頼りにされてるね~」 紬「ごめんね。それじゃあまた明日」 唯「がんばれ~!ムギちゃん!」 ・ ・ ・ ・ ・ 澪「ムギ…大丈夫かな…」 律「なにが~?」 澪「テロの犯行声明が出されたのつい最近だろ? 帰りも遅くなるだろうし…」 梓「確かに…こんな時期に社長令嬢が夜道を一人歩きだなんて危険ですよね…」 茜「……」 澪「もっと言うなら、ムギの働いてるマックスバーガーも外資系だろ」 澪「あえてこんな時期にバイトのヘルプに呼ぶなんて…」 梓「テロ組織と繋がっているのが、マックスバーガーの親会社…ということですか?」 律「おいおい…考えすぎだって。澪は心配性だな~」 唯「そうだよ! なんだかよくわからないけど… いざとなったらアリさんが助けてくれるよ」 律「お前はま~だアリとか言ってるのか…」 澪「うん…そうだな。ムギ専用の護衛がいるから心配することもないか…」 茜「あの…その護衛って、実力はどれくらいのものなんですかね…?」 律「そうだな~…澪が『食べられちゃう!』って勘違いするくらいかな」 澪「お、おい!!」 茜(強いって事か……) 梓「なんでそんな事聞くの?」 茜「私も…琴吹先輩のこと…心配だから…」 ・ ・ ・ ・ ・ 澪「さ~て、それじゃあ私たちは練習を…」 茜「あの…私もそろそろ……」 律「購買に行くの?」 茜「はい」 唯「デビちゃん! 今日は何か余ってるように祈ってるよ!」 茜「ありがとうございます。それじゃ…」 ・ ・ ・ ・ ・ 澪「あの子、いつ練習するんだろ……」 律「しょうがないじゃん。生きるのに精一杯なんだし」 梓「ヘビやカエルが主食ってのもかわいそうですもんね」 澪「うっ…それもそうだな…」 マックスバーガー 紬「……」 ひとみ「い、いらっしゃいませ~…」 「お嬢様、申し訳ありません。コーヒーを1つお願いします」 「お嬢様、照り焼きマックスバーガーをお願いします」 「お嬢様、ポテトも一緒にお願いします」 「お嬢様、こちらのクーポンは使えますでしょうか?」 「お嬢様、どうかこのわたくしにスマイルをお願いします」 「お嬢様、この汚らしい豚めに紬お嬢様の唾液入りコーラをお願いいたします」 「「「「「「お嬢様! お嬢様!」」」」」 客「うわっ!? 何このお店!!」 ──── ──────── ──────────── ひとみ「お疲れ様、琴吹さん。もう時間だから上がってもいいわよ」 紬「今日は…本当に申し訳ありません!」 ひとみ「ああ、いいのいいの。なんだかんだ言ってこの店の売上記録作っちゃったしね」 ひとみ「だから気にしないでね。明日もよろしく」 紬「はい…お疲れ様でした」 ・ ・ ・ ・ ・ 紬「結局バイト中はずっと張り付かれてた…」 紬「クスン…」 紬「私の気なんて知らずに…」 紬「ひとみさんはああ仰ってくれてたけど、きっとご迷惑に違いないわ…」 紬「……」 紬「もう怒ったわ! 黙って裏口から出て一人で帰ってやるんだから!!」 マックスバーガー 従業員出入口前 紬 キョロキョロ… 紬「誰もいなさそうね…」 紬 ソロ~リ 紬「うふふ。なんだか鬼ごっこしてるみたい」 紬「この路地裏沿いに行ったら気付かれずに駅まで行けるわね ちょっと暗くてよく見えないけど…」 グニッ 紬「あらっ? 何か踏んだかしら…?」 紬「!? ひ、人が倒れてる!!」 紬「こ、この服は琴吹家シークレットサービスの!?」 紬「しかも何人もやられてる……」 ガサッ 紬「だ、誰っ!?」 茜「……」 紬「茜…ちゃん…?」 茜「見られて…しまいましたか…」 紬「い、いったい何をしてるの…?」 茜「生きるためには必要なんです…」 紬「そ、そんな!?」 茜「琴吹先輩も一人でこんなところをうろついて…危ないですよ…」 紬「や、やめて…。お願いだから…その手にあるものを捨てて」 茜「残念ながら…もう止めることはできません」 紬「何があなたをそこまで…」 茜「貧しさ…です…」 紬「お、お願い…考え直して…」 茜「他に…選択肢はありません…」 紬「どうしても……って言うの?」 茜「はい」クワッ!! 紬(ああ……) 平沢家 憂「お姉ちゃんお風呂沸いたよ~」 唯「は~い」 ・ ・ ・ ・ ・ ザバ~ン… 憂「今の内に…」 ピポパポ…prrrrrrr… 『はい、琴吹家諜報部ホットラインサービスです。あなた様のIDとパスコードをご入力ください』 憂「えっと…」ピポパポピ… 『……認証いたしました。ようこそ平沢憂さま。どのようなご要件で?』 憂「父と母の現状報告を…」 『かしこまりました。しばらくお待ちください…』 憂「……」 斎藤『お待たせいたしました。諜報部管轄主任の斎藤でございます』 憂「あの…何か進展はありましたか?」 斎藤『はい、ちょうど先程ご両親の無事が確認されたと連絡が入ったところでした』 憂「本当ですか!?」 斎藤『はい、平沢様は無事にございます』 憂「よかった…」 斎藤『もうすでに、あちらの国を発たれたらしいので明日中には日本にお帰りになられるかと』 憂「本当に…ありがとうございます!」 斎藤『いえ、平沢様にはこちらの方がお世話になりっぱなしでございますゆえ』 唯「うい~~! シャンプーなくなってるよ~!」 憂「は~い! ごめんね~!」 憂「あ、あの。それでは、失礼します」 斎藤『はい、おやすみなさいませ』 憂「おやすみなさい」ガチャ… 唯「うい~~?」 憂「うん、今行くね~! あのねお姉ちゃん、明日お父さんとお母さんが帰ってくるよ♪」 マックスバーガー 従業員出入口前 紬「や、やっぱりだめ~~!!」 茜「……!!」 紬「拾い食いするくらいだったら、私がそこのお店で何か買ってあげるから」 茜「で、でも……」 紬「ダメよ! そんなゴミ箱の中のものなんて!」 茜「結構綺麗ですよ…」 紬「お客さんの食べさしや地面に落ちた物も一緒になって破棄されたやつだから」 紬「だから、ね? お願いだから今手に掴んでいるぐちゃぐちゃのハンバーガーは捨てて!!」 茜「私にとっては…ご馳走なんですけど…」 紬「今日も購買の余り物なかったの?」 茜「はい…。獲物も捕まえられなかったので…」 茜「今日は体育があって特に空腹で…前に目星を付けていた絶好のポイントがココだったので… もしかして日本では捨てられた物でも誰かしらの権利が発生するのでしょうか?」 紬「そういう訳じゃないけど…」 紬「それに、このSPを倒したのも…もしかして茜ちゃん?」 茜「はい…私のせっかくの穴場が荒らされてると思って」 茜「でも殺してはいません。少し眠ってもらってるだけ…です」 紬(いったい…この子は何者なの!?) 茜「もしかして…琴吹先輩の護衛の方達でしたか?」 茜「そうだったら…私…なんて謝ればいいのか…」 紬「へっ? あ、ああ。いいのよ。私とこのお店を困らせた罰よ、罰」 紬「むしろ、茜ちゃんはよくやってくれたと思うわ。あははは…」 ぎゅ~~~ぐるるるる… 茜「あの…これ、食べちゃダメですか?」 紬「そんなにお腹が空いてるのね……。ほら、これで涎も拭いて」 茜「すみません…」 紬「そうだ! せっかくだから私と楽しいことをしましょ♪」 茜「?」 ・ ・ ・ ・ ・ 茜「あの…琴吹先輩…」 紬「どうしたの? 茜ちゃん…」 茜「私、こういうのは初めてで…」 紬「そう…。実は私も初めてなのよ」 茜「ダメです。私…こんな…」 紬「あら。いいの? もう我慢できないんじゃなくて? ほらこんなにグチョグチョ…」 茜「ああ……恥ずかしい……です///」 紬「一緒にいってくれる?」 茜「……」 茜「お、おまかせします///」 紬「うふっ…カワイイ。じゃあ…いくわよ」 茜「……は、はい、、、、、あっ///」 ウィ~ン… 茜「す、すごいです…これって自分で動くんですか!?」 紬「そうよ。見たことない?」 茜「は、はい…今までいた国では見たことありませんでした…」 紬「じゃあ……」 茜「あ、あの…ずっと、自分の手で……///」 紬「うふふ。私もコレじゃじれったい時もあるから手の方がいい時もあるわ」 茜「軽音部の皆さんも……」 紬「どうかしら…? 私の家には何台かあるけど…」 紬「でも、唯ちゃんの家では見当たらなかったわ」 茜「あ、あの…もう一度してもいいですか…///」 紬「うふっ。茜ちゃんったら気に入っにいっちゃったのね。ええどうぞ」 ウィ~ン… 「い、いらっしゃいませ~」 紬「私、一度バイト終りにパッと牛丼屋に入ってつゆだく注文するのが夢だったの♪」 茜「や、やっぱり奢っていただくなんて…ダメです。悪いです」ダラダラ 紬「とか言いながら、もう涎でグチョグチョよ…」 茜「すみません…つい…」 紬「うふふ。言葉では遠慮しつつも、やっぱり体は正直なのね」 茜「……恥ずかしいです///」 紬「…って私ったらなんだかイヤらしい言葉使っちゃった気が///」 茜「どうしたんですか? 琴吹先輩」 紬「もう/// イヤだ私ったら///」バシバシ 茜「痛いです」 ・ ・ ・ ・ ・ 「おまちどうさまです。牛丼並盛つゆだくとウルトラデラックス特盛りになります」 紬「わぁ~~♪ さぁ、いただきましょ」 茜「いただきます」 紬「りっちゃんが言ってたんだけど、この紅しょうがたくさん乗せて食べるとおいしいって」 茜「ハムッ ハフハフ、ハフッ!!」 紬「き、聞こえてないみたいね…」 紬「でも…友達と一緒に牛丼食べるなんて…本当に夢みたい♪」 茜「ハムッ ハフハフ、ハフッ!! ……むぐっ!!」 紬「ほらほら、そんなに慌てて食べるから…はい、お水」 茜「ゴクッゴクッゴクッ……。ぷはぁ~~~…」 茜「の、喉が詰まって死ねぬのなら…本望です」 紬「あらあら…うふふ」 ・ ・ ・ ・ ・ 茜「ごちそうさまでした」 紬「はい、茜ちゃん。これお母様にも」 茜「?」 紬「お持ち帰り。頼んどいたのよ」 茜「そんな…悪いです。ケーキを頂いた上にそこまでしてもらうなんて…」 紬「いいのよ。邪魔者をやっつけてくれたお礼」 紬「私言ってやるわ。女子高生に負けるくらいのSPなんて役に立ちません!って」 紬「うふふ。茜ちゃんが私の用心棒になってくれた方が心強いわ」 茜「……」 紬「あっ…ごめんなさい。気に障っちゃった?」 茜「いえ…うれしい…です」 紬「そう? よかった♪」 ・ ・ ・ ・ ・ 紬「ごめんね茜ちゃん。ここまで送ってもらっちゃって」 茜「いえ…私も、琴吹先輩のことが心配なので」 紬「ムギでいいわよ。茜ちゃん」 茜「は、はい…ムギ…先輩」 紬「今日はとても楽しかったわ」 茜「私も…です」 紬「二人だけのヒミツね」 茜「…はい」 紬「それじゃあ、おやすみなさい。また明日ね」 茜「おやすみなさい」 ・ ・ ・ ・ ・ 茜「ムギ…先輩…」 茜「明日…」 茜「私に…できるかな……」 翌日 放課後 唯「ごめ~ん。今日は私も早く帰らないといけないんだ~」 律「なにかあるのか?」 唯「うん。久しぶりにお父さんお母さんが帰ってくるから、憂と一緒にお出迎えに行くんだ♪」 澪「そっか、なら仕方ないな」 梓「ムギ先輩は今日もバイトですか?」 紬「うん。とりあえず頼まれてたのは今日が最後なの」 澪「じゃあ、今日も個人練習だな」 律「茜なんてもう購買に行っちゃってるしな…」 唯「じゃあ、平沢唯。両親を迎えに空港へ行って参ります!」 律「うむ。くれぐれもお土産の確保を忘れずにな」 澪「厚かましいぞ!!」 空港 唯「お父さんおかえりなさ~い」 平沢父「おおっと!? 相変わらず唯は元気いっぱいだな」 憂「お母さん、お疲れ様」 平沢母「ありがとう憂。どうだった? 何か変わった事なかった?」 憂「うん。大丈夫だよ」 平沢父「唯は憂に迷惑かけてなかったか?」 唯「も~…なんで私が面倒見てもらってる前提なのさ~」 平沢母「だってそうでしょ?」 唯「二人ともヒドいっ!!」 憂「お姉ちゃんはちゃんと手伝おうとしてくれてたよ!」 唯「ほら! でも憂が『お姉ちゃんはゆっくりしてて』って言うから私はしかたなく ゴロゴロするんだよ!!」 平沢父(唯も唯だが…) 平沢母(憂も憂よね…) ・ ・ ・ ・ ・ 唯「でね~、軽音部に新しい子が入ってね~」 平沢母「そうなの。じゃあ唯はもっとしっかりとしなきゃね」 平沢父「……憂、唯にはまだお父さん達の仕事のことは…」 憂「うん…言ってない…」 憂「だって、こんな辛い思いをするのは私一人で充分だもん…」 平沢父「そうか…憂には苦労かけるな…」 憂「大丈夫だよ…。私、お父さんのこと誇りに思ってるから」 憂「なんたって、世界を股にかける優秀なスパイなんでしょ?」 憂「今回だって、必ず生きて帰ってきてくれるって…信じてたから」 平沢父「憂……」 唯「憂~。お父さんと何話してるの~?」 憂「ううん。なんでもないよ」 平沢父「すまんな…2人とも…」 マックスバーガー 紬(今日はSPもいないし、普通に仕事ができるわ♪) 「クーポン使えますか?」 紬「はい、どんとこいで~す」 「ど、どんと?」 ひとみ「ち、ちょっと…琴吹さん…」 紬「はっ!? し、失礼いたしました!」 男1「アイツカ…?」 男2「アノマユゲ マチガイナイ」 男1「ウラグチデ マチブセ」 男2「OK…」 ・ ・ ・ ・ ・ 紬「今日は少し失敗しちゃった……」 紬「でも、昨日よりはしっかりと仕事ができたし」 紬「やっぱり護衛がいなくったって普通にやっていけるわ」 紬「お父様にもわかっていただけると嬉しいんだけど…」 ひとみ「琴吹さん、2日間お疲れ様」 紬「はい、お疲れ様です」 ひとみ「助かっちゃったわ。もしかしたらまたお願いするかもしれないけど…」 紬「こちらこそ、またお願いします」 ひとみ「そう言ってもらえると助かるわ。じゃあね」 紬「はい、お先に失礼します」 マックスバーガー 従業員出入口前 紬「うふふ、頼りにされてるってなんだか嬉しい」 紬「明日からはまたみんなで練習できるし」 紬「こんな日が毎日続いたらいいのにな~」 男1「……」ババッ 紬「……むぐっ!?」 男2「サワグ ト コロス」 紬(そんな…!? まさか本当にテロリスト!?) 男1「~~ ~~~~~」 男2「~~~ ~~ ~~」 紬(日本語じゃない…英語でもなさそう…) 「待ちなさい!!」 男「!?」 紬「!?」 茜「痛い目に会いたくなかったらその人を開放しなさい」 男1「~~ ~~~!!」 紬(あ、茜ちゃん!!) 茜「ムギ先輩! 動かないでください!!」 紬「!?」 それは、ほんの一瞬の出来事でした 茜ちゃんがこっちに来たと思ったら次の瞬間私の視界からフッと消え去り 気づけば暴漢達は倒れていたのです 茜「~~~~ ~~」 男1「~~ ~~~ ~!!」 男2「~ ~~~ ~~~」ダッ!! 紬「あっ…二人とも逃げて行く…!!」 茜「ムギ先輩…その…大丈夫でしたか?」 紬「あなたって…もしかして、本当に私の用心棒さん?」 茜「……」 茜「はい」 ・ ・ ・ ・ ・ 茜「ヤツらが話していた言葉はアラビア語でした」 茜「おそらく、以前からムギ先輩の会社を狙っていたテロリストで間違いないと思います」 茜「私は密かに彼らを日本まで追ってきて、そして偶然あなたの護衛を頼まれたのです」 紬「偶然?」 茜「はい…元々はテロ予告以前から私は彼らと敵対関係にあったんです」 茜「ヤツらこそが…父の…、憎き父の仇なんです」 紬「そうだったの…」 茜「日本でのヤツら活動の内容が不明だったんですけど つい先日テロ予告と共にあなたがやつらのターゲットであると判明したので そちらとの利害関係が一致したという訳です」 茜「それでもなかなかヤツらは行動を起こそうとしなかった…アジトもわからない」 茜「そこで私はムギ先輩の警備の手を薄めることによってヤツらをおびき寄せようと思いました」 紬「それで、昨日SPをこてんぱんにしたのね」 茜「はい…囮みたいな事をして…ごめんなさい」 紬「でも、ちゃんと助けてくれたわ」 茜「ふふっ…そうですね」 紬「ところであの2人、逃がしちゃってよかったの?」 茜「はい、ヤツらにはちゃんと発振器を仕掛けておきましたので」 茜「これでヤツらの足取りは手にとるようにわかります」 紬「なんだか、映画のような話ね…」 茜「きっと…映画みたいに、綺麗ではないと思います…」 紬「……茜ちゃん」 茜「すみません…あなたのような人には知らなくてもいい世界の話…です」 紬(きっと私なんかには想像もできない世界で生きてきたんだわ…) 紬(軽はずみな言葉は、なお一層茜ちゃんを傷つけることになるかも…) 紬「ニコッ♪」 茜「ムギ…先輩?」 紬「それじゃあまた家まで送っていただいてもよろしいかしら? 用心棒サン♪」 茜「……ふふっ」 茜「はい、喜んで」 つづき
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劇場版 SS作成中の者氏によりシナリオ完成 ID PRt7i1Qo氏により劇中歌「After School」完成 演出者未定、歌い手不足中 素材不足中(gif民氏が予告アニメ作成中、MMD使用との声もあるが職人未定) 「夕凪」歌詞作成中 ノベルゲーム ID idVNyt6o氏により基本的なプログラム完成 シナリオ未定(デビちゃんSSのSSを繋げる案が出ているが、使用するSS未定) 立ち絵未作成(絵師はいる模様) BGMは現在2つ キャラソン 歌い手不足中 「ホームレス☆ゆーふぉにあむ」「Paradise Park」の曲及びジャケット完成 「I LOVE草むしり」「赤い音色」完成 「Grass Hopper」ミックス待ち アルバム化の声あり(マヨネーズ氏によりジャケット絵作成中) 協力者募集中!